子どもの玩具に隠された「闇」テディベアから薬物化するビーズまで… 衝撃の黒歴史

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AlexaによるPixabayからの画像

 子どもが無邪気に遊ぶおもちゃには、大人が知ったら絶句するような来歴が隠れていることがある。発明の裏側にあった悲劇、回収騒動の原因となった危険な化学物質、堂々とした盗作疑惑——。今回は人気玩具たちの「裏の顔」を紹介しよう。

テディベアと大統領の「慈悲」の真相

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Polimerek投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

テディベア」の名前がアメリカ第26代大統領セオドア・ルーズベルトに由来することは、比較的知られている。しかしその誕生にまつわる逸話は、思いのほかグロテスクだ。1902年、ルーズベルトはミシシッピ州でのクマ狩りに参加したが、そこで手柄を立てることができなかった。狩りの主催者は彼のために一頭のクロクマを捕まえ、木に縛り付けて「どうぞ撃ってください」と差し出した。ルーズベルトはこれを「スポーツマンシップに反する」として断った。

 このエピソードを題材にした政治風刺漫画が新聞に掲載されると、玩具店主のモリス・ミクトムがぬいぐるみクマを作り「テディのクマ(Teddy’s Bear)」として販売した。これがテディベアの起源とされている。ただし当のクマはというと、撃たれるのを免れたわけではない。縛られたまま衰弱していたため、最終的にはナイフで「楽にさせてあげた」というのが史実だ。慈悲の物語の裏に、かなり生々しい現実がある。

 子どもへの贈り物の定番として100年以上愛され続けているテディベアが、クマを木に縛り付けた場面から始まっているとは——知らずに済んでいた人も多いだろう。

おもちゃが薬物に変わった日

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アクアドット By Nick Connolly(English Wikipedia)、パブリック・ドメイン、Link

 2007年、子ども向け工作玩具「アクア・ドッツ」が米国で約420万個のリコールに追い込まれた。水をかけると固まる小さなビーズを並べて絵や形を作るおもちゃだが、問題はそのビーズの接着成分にあった。ビーズが体内に入ると、接着に使われていた化学物質が分解され、GHB——いわゆる「クラブドラッグ」として知られる薬物——に変化することが判明したのだ。実際に複数の子どもが嘔吐・意識喪失・昏睡状態に陥り、緊急搬送された。玩具が薬物の摂取手段になるという、前代未聞の事態だった。

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スリンキー Roger McLassus – Picture taken and uploaded by Roger McLassus., CC 表示-継承 3.0, リンクによる

 スリンキーの発明者リチャード・ジェームズの話もなかなか切ない。1943年、彼は海軍向けの船舶用バネを開発中に偶然スプリングが落下し、ひとりでに転がる様子を見て着想を得た。妻のベティとともに商品化し大ヒットを収めたが、1950年代後半にジェームズはある宗教団体に傾倒し始める。財産の大半を団体に寄付し、妻と6人の子どもを残してボリビアに移住してしまった。残されたベティはひとりで会社を立て直し、スリンキーを現在の姿に育て上げた。有名な「スリンキーのうた」を作ったのも彼女だ。

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By Original work: McDonaldsDepiction: Wikiwide – Photographed, Public Domain, Link

 「ファービー」には別種の闇がある。1998年に登場したこの小さな毛むくじゃらの玩具を、米国家安全保障局(NSA)は庁舎への持ち込みを禁止した。「会話を録音して外部に漏洩させる恐れがある」と判断したためだ。メーカーのタイガー・エレクトロニクスは「録音機能など搭載していない」と否定したが、NSAは禁止令を撤回しなかった。結果として「スパイ疑惑のあるぬいぐるみ」という前代未聞の称号を得ることになった。日本の小学生が楽しんでいたあのファービーが、諜報機関に警戒されていたとは。

「キャベツ畑の赤ちゃん」と盗まれたアイデア

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Appalachian Artworks, Inc。ミズーリ歴史協会提供、パブリック・ドメイン、Record in source catalogDPLA identifierリンク

 1980年代に世界的な大ヒットを記録した「キャベッジ・パッチ・キッズ(キャベツ畑人形)」にまつわる話は、ある意味で最もシュールだ。この人形を生み出したのはザヴィエ・ロバーツという人物で、特徴的なのは「養子縁組書類」が付いてくるという販売スタイルだった。子どもは人形を「買う」のではなく「引き取る」という設定だったのだ。

 しかしそのアイデア自体、ロバーツが考えたものではなかった。元となったのはマーサ・ネルソン・トーマスというフォークアーティストが制作していた「ドール・ベイビーズ(人形赤ちゃん)」で、ロバーツはこれを無断で商業化したとして訴訟になった。さらにロバーツのマーケティング手法もなかなか独特で、大人の男性が自分の「ベイビー」と一緒に入浴している写真を宣伝に使うという戦略をとっていた。時代とはいえ、現代の感覚だと引っかかりを覚えるだろう。

 子どもの無邪気な笑顔を引き出してきたおもちゃたちの裏には、創業者の転落、危険な化学物質、スパイ疑惑、盗作訴訟と、大人の世界の「ドロドロ」が詰まっていた。知ってしまったからといって愛着が消えるわけでもないが……少しだけ、見え方が変わるかもしれない。

参考:Mental Floss、ほか

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