人間のエゴで絶滅の危機に瀕している動物たち ― 絶滅危惧種10選

【3】オサガメ

 オサガメは、甲長120~180cm、体重約900㎏にも成長する世界最大の亀である。彼らは、一億年前から存在するとされ、亀の中で最も深い水深1230メートル、また時間にして最大で30分以上も潜ることもできる。生息地は大西洋や太平洋、インド洋の熱帯および温帯の海域にわたる。

 また、亀といえば硬い甲羅が思い浮かぶが、オサガメは甲羅の部分も皮膚で出来ており、その質感から英語ではLeatherback Turtle(革の背中をした亀)と呼ばれている。

 熱帯から温帯まで移動しながら暮らし、様々な気候に適応できるオサガメだが、人間が設置した網に掛かったり、クラゲと間違えてビニル袋を食べて窒息死したり、さらにその他にも生息地であった浜辺の開発などによる環境破壊などによって年々個体数が減少。1994年より絶滅危惧種として認定されている。

【4】キジオライチョウ

 アメリカとカナダを主な生息地とするキジオライチョウも2001年より絶滅危惧種とされている。

名前の通りライチョウ科ではあるが、鳩のようなシンプルな形をしているライチョウと違い、オスのキジオライチョウはとても装飾的だ。その姿を正面から見ると、まるで孔雀のようでもある。クビの後ろには、まるでエリザベスカラーのように羽が生え揃い、尾にはシャチホコのように反り返った長い羽があり、その下に黒く短めで先が白く装飾された羽が生えている。
 
 彼らもまた、石油開発などの環境破壊によって生息地を追われ、その数が急激に減ってしまった。そして、この鳥は鳴き声で求愛するユニークな活動で知られるが、生息地に建設された発電所からの騒音によって、その“ラブソング”が妨害されるという被害にもあっているという。

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