「落とした食べ物の5秒ルール」はウソだった!? 実験で判明した、驚愕の真実
つまり、残念ながら汚染された床ではたった1秒でも菌がついてしまうようである。ただ特筆すべきは床の材質によって付着する菌の量が異なること。カーペットや絨毯に落とした場合はたった1%しか菌が移らないが、タイルの場合は48%、そして木材の場合は70%になるという。
そして去年にはイギリスのアストン大学でも食べ物を3秒後と30秒後を比較した実験が行われ、同様の結果になっている。パスタやトースト、ビスケット、べたべたするスイーツを用意し、異なる材質の床へ落として付着する大腸菌と黄色ブドウ球菌の数を観察。するとやはり絨毯への付着が一番少なかったという。
そして想像通りではあるが、落とす食べ物もパサパサしたものとネバネバ粘着するものではバイ菌の吸収力は異なっている。無論、パスタやのスイーツの方がトーストやビスケットよりも汚染しやすい。
■“怪しい”と思ったら迷わず捨てるべき
場所にもよるが、落下時に付着する菌の数は大体1000個程度。専門家らは、1000個の細菌がつくと人間が病気になる可能性があると指摘している。また、例えばO-157など菌によっては強力なものもあり、ごく少量でも感染症にかかる危険性もあるという。“怪しい”と思ったら迷わず捨てて欲しいと警告している。とりあえず免疫力が落ちて、体調が悪い時などは特に、5秒ルールを適応しないことを激しくオススメする。
ちなみに、そもそも5秒ルールが有名になったきっかけはアメリカの人気料理番組からだそうで、番組内で料理家のジュリア・チャイルドさんが、肉をうっかり床に落としてしまいつつも「誰も見ていなければ大丈夫よね」とさっと拾い上げたという説が有力だそう。
実際には、肉でも床でもなく、ポテトケーキをコンロに落としてフライパンに戻したそうなのだが、チャイルドさんの「貴方だって戻しちゃうでしょ?」と言った台詞がなぜかその後視聴者へ短時間であれば落としても安全、という神話にいつしか変化していったというが……。
この説がもし本当で、ここから世界中に広まったとすれば正にウイルス並みの破壊力、 浸透力である。もっとも数々の検証結果により5秒ルールが実質崩壊したとわかっても、今後もついついやってしまうかも!?
(文=Maria Rosa.S)
参考:「Daily Mail」ほか
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