3,700年前の古代少女(18歳)の顔を完全復元! ビーカー族のあまりにも親しみやすい美貌に驚愕=イギリス
今から数千年前の古代を生きた祖先について、私たちはなかなか身近に感じることができない。その理由のひとつには、写真はもちろん絵画さえ残されていないため、(たとえ理屈ではわかっていたとしても)彼らがこの世に存在していたという事実をリアルに感じ取ることができない面もあるだろう。
しかし今回、約3,700年前のイギリスに暮らしていた少女の顔が、出土した頭蓋骨をもとに復元され、その風貌が「あまりにも親しみやすい」として話題になっている。何はともあれ、まずは青銅器時代を生きたイギリス人少女(18歳)の顔をご覧いただこう。
■3,700年前のイギリス人少女は、こんな顔だった!
真っ青な瞳と、ウェーブしたブロンド、そして横広の鼻と大きめの顎――心なしか、ベルギーの女子プロテニス選手として活躍したキム・クライシュテルスを彷彿させる、実に親しみやすい顔立ちではないか。現代の基準からすると、“絶世の美女”とまではいかないかもしれないが、どこかで出会えそうな親近感に満ちている。
7月29日付のイギリス公共放送「BBC」によると、少女の頭蓋骨は1987年にスコットランド北東部ハイランド地方のケイスネスで発見された。出土した遺跡の名称「Achavanich」を短縮したAva(エヴァ)と名づけられた少女は、推定年齢18~22歳。当時この地方に定住していたビーカー族だと考えられている。
岩をくりぬいた穴に収められていたエヴァの頭蓋骨は、下顎部分が失われていたが、上顎には歯も残されており、状態は極めて良好。全体的に不自然なほど丸く、ところどころに凹凸がある奇妙な形は、当時の頭蓋変形の風習によるものだという。
■最新技術で古代人の顔を完全再現!
今回、エヴァの顔を現代に蘇らせるプロジェクトを率いたのは、考古学者マヤ・フール博士を中心とする研究家チームだ。博士らは、さまざまな角度から撮影した頭蓋骨の精密な画像をコンピュータに取り込んだうえで、コーカサス人種のサンプルに基づき筋肉のつき方を特定。さらに、歯のエナメル質を分析することにより口の大きさや位置を決定するなど、考え得るあらゆる手法を駆使し、エヴァの顔面を極めて正確に復元したと自負しているようだ。
「現在までのところ、エヴァの人生についてはほんのわずかなことしかわかりません。彼女のことをもっと知りたい、それこそがこのプロジェクトを立ち上げた一つの理由でもあるのです」
「研究が進み、死因まで含めたエヴァの人生をもっと理解するとともに、彼女が生きていた社会と環境がわかるようになれば素晴らしいことですね」(フール博士)
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