致死率99.999%! 神すら容易に扱えない北欧神話最強武器「ミョルニル」と雷神「トール」の真相!
前半では、「ミョルニル(トールハンマー)」と、ヴァイキングの遺跡から発掘されたミョルニルのアクセサリーとの歴史的な関係についてご説明しました。後編では、このミョルニルという北欧神話の最強武器と、その持ち主である北欧神話最強の神「トール」について解説していきます。
【前編はコチラ→http://tocana.jp/2017/02/post_12228.html】
■北欧神話とは?
北欧神話とはゲルマン神話の一種で、現在の北欧地域であるノルウェー、スウェーデン、デンマーク、アイスランドなどに伝わっていた神話の総称です。例外としてフィンランドには別民族が住んでいたため、異なる神話が残されています。
北欧神話は、数多くの創作作品に影響を与えています。特によく使われている単語としては、北欧神話の世界すべてを内包する大木「ユグドラシル」、優秀な戦士の魂を迎える女神「ヴァルキリー(バルキリー、ワルキューレ、ヴァルキュリア)」、必中の槍「グングニル」を持つ最高神「オーディン」(タロットカードの吊るされた男のモデルという説もあります)、神々の敗北と世界の破滅が約束された最終戦争「ラグナロク」などがあります。
そして前編で名前の出た武器「ミョルニル」や、その使い手である北欧神話最強の神「トール」も、しばしばその名前が登場しており、特にミョルニルは武器の名前としてよく使われているものです。
■北欧神話の最強武器「ミョルニル」と最強の雷神「トール」
ミョルニルは非常に巨大な槌(ハンマー)で、名前には「粉砕するもの」という意味があります。外見の特徴としては、あまりに巨大な槌頭(殴り付ける部分)に比べて、柄(手で持つ部分)が短すぎるというアンバランスな形状です。上記写真のようなミョルニルのアクセサリーは、この特徴を模して作られています。
ミョルニルの武器としての性能はすさまじいもので、ミョルニルの一撃を受けた者は、ほぼ例外なく死に至っています。また、投てき武器としても扱え、投げれば閃光を撒き散らしながら飛んでいき、必ず目標に命中し、その後は持ち主の元に戻ってくるという、自動追尾装置の付いたブーメランのような能力も備えています。
一撃必殺の威力を持ち、接近戦はもちろん遠距離の敵もリスクなしに攻撃可能と、最強の神にふさわしい性能を持つミョルニルですが、大きな欠点も兼ね備えています。柄が短すぎるために扱いづらく、さらにあまりにも重すぎるために、普通の神では武器として使うどころか、持ち上げることすらできないのです。
神々の中でも最強の力を持つトールでさえ、生身ではミョルニルを持つことさえままなりません。そこでトールは、神としての力を2倍にするベルト「メギンギョルズ(力の帯)」と、岩をも握りつぶせるほどに握力を強化する手袋「イルアン・グライベル(鉄の手袋)」を身に着けることで、ようやくミョルニルを扱えるのです。
また、ミョルニルには再生の力も備わっています。トールは地上に赴くと、2匹のヤギに引かせた戦車に乗って移動します。このヤギはトールのお弁当でもあり、夜になると殺され食べられてしまいます。ですが、骨だけになったヤギにミョルニルで祝福を与えておくと、2匹のヤギは翌朝、何事もなかったかのように復活しているのです。
ミョルニルの唯一の使い手トールは北欧神話最強の戦神であり、同時に農耕を司る神、雷神でもあります。神話内や絵画などでは、たくましい肉体を持つ、赤毛と豊かなヒゲをたくわえた男性の姿で描かれます。とても強い力を持つ一方で、頭の回転は鈍いため純朴でだまされやすく、また非常に短気というのが弱点です。
性格は武勇を重んじる豪胆かつ勇敢な戦士そのもので、トールの登場する神話のほとんどは、ミョルニルの圧倒的な強さを見せつける、という内容です。
トールは北欧神話における、未来に起きるとされている終末の日「ラグナロク」において、ミョルニルの一撃を受けた者の中で、唯一命を落としていない宿敵「ヨルムンガンド」という大蛇と戦い、相打ちになるという運命が定められています。
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2024.10.02 20:00心霊致死率99.999%! 神すら容易に扱えない北欧神話最強武器「ミョルニル」と雷神「トール」の真相!のページです。デンマーク、ヴァイキング、たけしな竜美、トールハンマー、ミョルニル、北欧神話、武器紹介シリーズなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで