オーガズムで脳が「変性意識にアクセスしている」ことが判明! 科学者「リズミカルな刺激が好ましい」
セックスをまじめに科学すると、人は常に新しい事実に驚愕させられる――。
■「セックスを心理学的にいえば『変性意識状態』」
何世紀もの間、性科学の分野では、人がオーガズムに達したときの脳内変化について解明を試みるも、さほど進展はなかったとされている。しかし、科学技術情報サイトの「Collective Evolution」によれば、この疑問に対し、米ノースウェスタン大学神経科学者のアダム・サフロン博士が論文「Socioaffective Neuroscience & Psychology」の中で、性的絶頂感のメカニズムを解き明かしたという。
「セックスは、快楽と情緒的結びつきの源といえるでしょう。ですが、心理学的にいえば『変性意識状態』なのです」(アダム・サフロン博士)
この変性意識状態とは、1969年にアメリカの心理学者チャールズ・タートが提唱したもので、高熱、睡眠不足、酸欠や催眠状態、薬物摂取などにより、一時的に通常とはまったく異なる心理状態に陥ることを意味する。
つまり、人は性的な興奮状態にあると、ニューロン(神経細胞)は催眠をかけられたような特殊な精神状態へとフォーカスされ、その瞬間は普段意識されるような周囲の物音や匂い、その他すべてがブロックされて全感覚が一点に集中し、同時に自己意識の喪失――トランス状態が起こるというのだ。神経科学的にはオーガズムとは、まったく別次元への意識の到達ということらしい。まさに“意識が飛ぶ”という状態を表している。
■性的トランス状態はセックス以外では到達不可能
しかし、なぜ性的刺激は脳の活動に変化をもたらし、別のステージへと導くのだろうか。実は、セックスにおけるリズミカルな刺激は、脳内のニューロンを同じ周波数で振動させやすくなり、いわゆる「神経の同調作用」を引き起こすからだという。この性的トランス状態とでも呼ぶべき境地に至るほどの強烈な集中力は、セックス以外の他のどのような自然な刺激を受けても到達することは不可能だそうだ。
また、サフロン博士は次のようにも述べている。
「人間は潜在的に変性意識状態にアクセスできる能力を備えています。ですから、パートナーを探すときも、知らず知らずのうちに、リズムを刻む能力に優れている相手を嗅ぎ取っているのです」(アダム・サフロン博士)
そういう意味では、古今東西を問わず、歌やダンスがうまい男女には熱い視線が注がれる理由がわかるような気がする。「モテたかったら、リズムを刻め!」……誰が言ったか忘れたが、あながちウソではないだろう。
(文=佐藤Kay)
参考:「Collective Evolution」、「Daily Mail」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊オーガズムで脳が「変性意識にアクセスしている」ことが判明! 科学者「リズミカルな刺激が好ましい」のページです。セックス、リズム、神経、佐藤Kay、オーガズム、変性意識、快感、集中力などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで