古代エジプトのファラオは正真正銘の“巨人”だったことが判明?ピラミッド建造は「巨人の体格に合わせた」可能性も?
古代文明と巨人の関連はしばしば指摘され、民を導いたり知恵を伝えたりする巨人の伝説が世界各地に残っている。そして先日、巨人伝説を裏づけるような驚くべきニュースが飛び込んできた。古代エジプトのファラオ、それも巨大建築を作り始めた最初の時代のファラオが、正真正銘の「巨人」であったという衝撃的な研究成果が発表されたのだ。科学メディア「Live Science」が報じている。
■巨人のファラオ・サナクト
巨人であったと指摘されたのは、第3王朝(紀元前2686年~紀元前2613年)の初代ファラオ「サナクト(Sa-Nakht)」(在位:紀元前2686年~紀元前2668年)で、「ネブカー(Nebka)」という名でも知られている。今回研究チームが調査したのは、エジプトのBeit KhallafにあるK2という古代の墓から1901年に発見されたサナクトのものとされる人骨だ。骨の長さから推定される生前の身長は、およそ198cm。現代人としてもかなりの高身長であったというのだから驚きだ。
医学系専門誌「The Lancet Diabetes & Endocrinology」に掲載されたレポートによると、問題の人骨には巨人症、もしくは先端巨大症の形跡が見られるという。この病気では、脳下垂体にできた腫瘍が原因で成長ホルモンが過剰分泌され、手足や顔の一部、内臓などが異常に大きくなる。顔には額や下顎が突き出るといった特徴が現れ、人によっては大変な高身長となる稀な病である。現在、世界で一番背の高い人物とされるトルコ人のスルタン・キョセン氏(身長251cm)もこの病により身長が伸び続けた。問題の人骨が本当にサナクトのものかは、実のところ議論もあるのだが、世界で最も古い巨人症の症例であることには間違いない。
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