7歳から12年間もオオカミに育てられた男、人間界に戻ったことを後悔! 「動物の方が優しい…」ウルフマンのボヤキが胸に刺さる

■「あの頃は命が最も輝いていた時間」

 ロドリゲスさんは、最近では支援者たちからの依頼に応え、小学校などで講演会を行っている。自由で純粋な心を持つ子どもたちに、自然と共生する大切さ、動物の優しさ、差別のつらさを伝えているという。

7歳から12年間もオオカミに育てられた男、人間界に戻ったことを後悔! 「動物の方が優しい…」ウルフマンのボヤキが胸に刺さるの画像4Daily Mail」の記事より

「僕はね、メスのオオカミがお母さん代わりになってくれたから生き延びられたんだ。子オオカミたちが僕を差別せずに兄弟として迎え入れてくれたから、楽しい幼少期を送れた。どのキノコを食べたら毒死するのか、何を食べたら体に良いのか、全部彼らが教えてくれた。食べ物を、口で分け与えてくれた。彼らは僕を食べるのではなく、むしろ食べ物をくれたし、オオカミたちと一緒に転がって遊ぶのが何より楽しかったんだ」(ロドリゲスさん)

 当時を振り返るロドリゲスさんは、自然や動物とのふれあいの重要性を説きながら、結局最後はこう締めくくるのだ。

「あの頃は本当に、命が最も輝いていた時間だった。戻れるものなら戻りたい。ボールではなく、岩を素足で蹴るサッカーを動物たちとしていた、あの素晴らしい時間に戻りたいんだ」(ロドリゲスさん)

7歳から12年間もオオカミに育てられた男、人間界に戻ったことを後悔! 「動物の方が優しい…」ウルフマンのボヤキが胸に刺さるの画像5Daily Mail」の記事より

 ロドリゲスさんは、あくまでも研究対象として社会学者たちの注目を浴びている。彼としても、人間界での学校教育に役立てることについては肯定的なようだが、人間の平均寿命を考えると、彼の残りの人生をどのように過ごさせてあげるべきか、周囲も悩むところだろう。

 森に戻してあげるべきか、このまま、彼にとって不自然な生き方を人間界の教育のためにお願いするべきか……。どの選択を取っても、決して平坦な道のりではなさそうだ。

参考:「Daily Mail」、「Oddity Central」、ほか

文=鮎沢明

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