少女たちによる恐怖の魔女狩り「セイラム魔女裁判」死刑囚の家が売り出し中! 清廉潔白が招いたプロクター家の悲劇とは!?
無論、ジョンは裁判で無実を訴えたが、召使メアリーの証言もあって、有罪となり死刑判決を受けることとなる。最後まで自分が魔女であると認めず、1692年8月19日、ジョンは絞首刑に処された。エリザベスも有罪の判決を受けたが、出産まで執行猶予が与えられたため、処刑は行われずに解放された。しかし、彼女は「死んだもの」として扱われ、ジョンの財産を相続することはできなかった。後年、彼女は名誉回復と遺産を求めて再び裁判を起こさなければならなかった。
最終的に200人以上が魔女として告発され、事件は19人が処刑、1人が拷問中に死、5人が獄死という凄惨な結末を迎えた。皮肉なことに、処刑されたのは自分が魔女だと認めなかった者だけだった。
なお、ジョン・プロクターの名はセイラムの魔女裁判を元にしたアーサー・ミラーの戯曲『るつぼ(原題:The Crucible)』にも登場する。この戯曲では17歳の美少女アビゲイル・ウィリアムズと不倫する若い農夫となっているが、実際のジョンは事件当時60歳の老人である。
現在売りに出されているジョン・プロクター・ハウスは、夫妻が投獄されるまでプロクター一家が住んでいた家とされる。地元の歴史団体は町の重要な史跡としてこの家の購入を検討しているという。これまでは個人の所有として一般公開はされていなかったが、今後の動向によっては、セイラム魔女裁判の歴史を物語る新たな観光スポットとなるかもしれない。
(編集部)
参考:「TIME」「J Barrett & Company」「Wikipedia」ほか
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2024.10.02 20:00心霊少女たちによる恐怖の魔女狩り「セイラム魔女裁判」死刑囚の家が売り出し中! 清廉潔白が招いたプロクター家の悲劇とは!?のページです。米国、魔女裁判、セイラムなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで