「視覚障害者は統合失調症にならない」驚愕の最新研究が発表される! 一体なぜ… 精神疾患の早期発見&治療に希望の光も
■精神疾患の治療法の開発に新たな可能性
さらなる研究が必要とされていることは言うまでもないが、音声認識、注意、記憶、言語運用といった統合失調症の場合において、通常では機能不全になる脳の領域が、盲目の状態では自然に改善されるメカニズムが見えてきたのである。
今回の研究では新生児時の状態と、各々の現在、14歳から35歳までの医療データを追跡し分析するにとどまっているが、もちろん統合失調症は35歳以上でも発症するケースはあり、その意味では研究結果は限定的ではある。しかし以前のケーススタディとの適合具合を考慮すると、この研究結果は将来的に十分に検討する価値がある。
さらにこの研究では、周辺視野障害もまた統合失調症の発症率が通常よりも低いことが突き止められた。周辺視野障害で統合失調症を発症する確率は0.2%だが、しかしながら、周辺視野障害は皮質盲ほどには脳の変化を伴うものではない。
またこの関係性は統合失調症だけでなく他の精神病性疾患にも及ぶ可能性があることを一部の専門家は指摘している。そしてこのメカニズムの解明は治療のためだけではなく、前もってその状態の兆候を捉え、可能な限り早い段階でその影響を最小限に抑える新たな可能性を開くものにもなる。統合失調症をはじめとする精神疾患の予防と早期発見、そして治療法の開発に大きな希望をもたらすのだ。
まだまだ研究は初期の段階ではあるが、統合失調症をはじめとする精神疾患の治療に新たな可能性が生まれたのは歓迎すべきことだろう。
(文=仲田しんじ)
参考:「Science Alert」、ほか
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