「同性婚訴訟」の誤った論点 ― 日本の結婚制度がそもそもクソすぎることに気づけ (東大教授寄稿)

事実婚ってのは籍を入れない自然発生的関係だから、恋愛と同じで法的に自由なはず。つまり国に干渉される筋合いなどない。そう思うでしょう。ところが違うんですね。事実婚と言えるほど密な関係だと、継続年月にかかわらず、届出婚と同じ権利義務に束縛されるんです。パートナー以外の人とうっかりセックスもできなくなるんですよ! 国が「不法行為」と決めてるんです。恐ろしいですね。
個人って何なんだ、国って、愛って何なんだ、と考え込んでしまいますよ、まったく。
事実婚ですらそんなに強烈なのに、さらに戸籍で縛ってもらいたがる同性カップルって、いったい何を求めてるんでしょう? 「届出婚ができないとこんなに不利」ってメディアがさかんに宣伝してますが、どんなのがありましたっけ。定番としては「配偶者控除がない」「相続ができない」「病院で手術の保証人になれない」この三つでしょうか。
まず、病院の件に関しては真っ赤なウソ。そんな扱いをしている病院があるなら、そこの院長がアホなだけ。法律は関係ありません。そもそも手術同意書だの保証人だのは病院ごとに定めるローカルルール。そんなものを求めない病院だってありますしね。

相続については、遺言でクリアできます。全財産相続も十分可能です。
病院にしても相続にしても、できることをできないって、メディアはどうして嘘八百を垂れ流すかな……。LGBT差別の有無や程度を針小棒大に触れ回ると、支援活動の信頼を損ねることになる。そんなこともわからないのかな?
残るは配偶者控除ですが、あれはもともとバカげた制度ですから、無視していいんじゃないですかね。どこがバカげてるって、「103万円の壁」とか「201万円の壁」とか、人が思う存分働けなくなる自粛傾向を生んでること自体おかしいでしょ。それに同性婚の場合はたいてい、ふたりとも経済的に自立してるでしょうから、配偶者控除なんて必要ありません。病気などで働けない場合は別の保障の出番でしょうし。
というわけで、「配偶者控除なし」を同性婚の不利益とするのは詭弁なのです。
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