だから日本の「大麻議論」は未熟すぎる! 米国の“マリファナ行政”から徹底考察せよ!!(高樹沙耶×石丸元章×野々村文宏)

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●合法でも、やりすぎはでもやっぱり危ないわけで

石丸 でも、大麻ってやっかいなところもありますよね。

野々村 お酒やタバコは5~6歳の子供がやったら、脳の細胞が増えていくことに障害が起こりますから、年齢制限がついてまわる。ただ以前、ボクがSNSで「大麻なんて海外ではこうなっているんだから、解禁したほうがいい」と書き込んだら、厚生省の医官も務めたことのあるアメリカ最難関医大出身の超エリートの人にこう釘を刺されたんです。「無茶苦茶にやって、精神障害に苦しんでいる人もいるので、煽るだけ煽るのはやめてほしい」、考えてみれば、それもそうかな? と。

高樹 なんでもそうですからね。過ぎたるは及ばざるがごとし、です。

野々村 チョコレートだって、食べ過ぎれば、身体に変調をきたしますからね。脳や神経に働くものを滅茶苦茶に摂ったら、悪影響になることもある。そうなることを、厚労省は恐れているんですよね。大麻解禁だって、オラオラ系のヤツらがバカみたいにやって、死亡者が出るとか、そんなことを考えているのかもしれない。

石丸 やり過ぎて酷いことになるやつは、まあ出ますよね。

高樹 でも、私はそういうことを危惧して、今のような状況のままにしていることのほうがむしろ危険だと思うんですよ。私たちの親の世代が喫っていた大麻と今のものは違う。本当に正しいことを伝えないと……。今の日本の状況だと、興味本位の若い人たちが手に入れて、アンダーグラウンドで使っているという。だけど、本当に必要な高齢者や病人はまったく手をだせないという、最悪な状況になっているわけですからね。こうなったら、正しいことを伝えていかないとヤバイと思いますよ。

野々村 何を議論しなければいけないかということですね。おもしろおかしくも、みんなが議論できるところに持っていくことが必要です。

高樹 日本でもそうなっていくといいですね。

石丸 賛成〜。

野々村 そうなっていくとは思いますよ。

 というわけで、アメリカの大麻解禁は1日にしてなされたわけではない。50年以上もの時間をかけ、若者たちの主張を受け入れて、ようやく解禁に漕ぎつけた。行政的に、経済的に、医療的に、政治的に、社会的に、われわれは大麻をどう位置付けてどう考えて、新しい社会の動きに対応していけばいいのか――。日本においては、今多くの人が考え始めたばかりである。おおお~!

 

◎高樹沙耶(たかぎ・さや)

1963年8月21日、静岡県生まれ。元女優、元作詞家、石垣島のキャンピングロッジ 「虹の豆」オーナー。1983年に主演映画『沙耶のいる透視図』で女優デビュー、映画&ドラマシリーズ『相棒』ほか、数多くの作品に出演、人気を呼ぶ。著書に『贅沢な暮らし—衣食住が育む「心のラグジュアリー」』(エクスナレッジ)、『ホーリープラント 聖なる暮らし』(明窓出版)ほか
@ikuemiroku

◎野々村文宏(ののむら・ふみひろ)

1961年、愛知県生まれ。和光大学表現学部芸術学科准教授。ニューウェーブ誌、ゲーム誌の編集者を経て、美術評論家、メディア論研究者。共訳書にチョムスキー『知識人の責任』(青弓社)、[Manga Dan Graham Story](kindle版あり)など
@nonomurax

文=石丸元章

◎石丸元章(いしまる・げんしょう)

1965年8月9日、千葉県生まれ。作家、ライター。高校在学中にライターデビュー、人面犬ブームの仕掛け人。著書に『スピード』『アフター・スピード 留置場→拘置所→裁判所』『平壌ハイ』『神風』(すべて、文春文庫)など多数。近作に『聖パウラ』(東京キララ社「ヴァイナル文學選書 第一弾」)

Twitter: @chemical999

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