だから日本の「大麻議論」は未熟すぎる！ 米国の“マリファナ行政”から徹底考察せよ!!（高樹沙耶×石丸元章×野々村文宏）

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高樹　アメリカの連邦法が変わるタイミングが大きいんでしょうね。あと、東京オリンピックで、どう変わるんでしょう？

野々村　オリンピックはわかりませんね。

石丸　オリンピックに関しては、外国で医療用大麻を処方された人たちが来日しますよね。それで、リオ五輪のときはどうだったかというと、ブラジルでは大麻は禁止だけれど、国外で医療用大麻を処方された人は許可を取れば、大麻を持って入国できたんです。ですから、東京オリンピックでもそういう許可がおりる可能性もある。そうなれば大きな出来事ですよ。

高樹　それこそ病気の療養で大麻を使っている方からすれば、命を繋ぐ大切なお薬ですからね。一方で「おもてなし」なんていいながら、もう一方で「お前の国では薬かもしれないが、日本では逮捕だ‼」なんて言っていたらオリンピックは見たいけど、日本には行けないって人が沢山出てきますよね。

野々村　法律には属地主義、属人主義という2つの考え方があります。日本の外務省は、大麻が合法化されている国でも日本人が大麻を所持・使用・譲渡すれば、帰国後に逮捕されることもある――とアナウンスしていますが、それには法的根拠があります。大麻取締法24条の8が刑法第2条とリンクしていて属人主義が掲げられていますからね。ということは、その逆で、医療用大麻が合法の海外の人には、その人の国の法律に基づいて許可を出さざるをえないんじゃないか？ 　という疑問が湧きます。非対称でいいのか、と。

高樹　また、大麻草を規制している国際条約は見直しが進んでいます。WHO（世界保健機関）の 依存性薬物専門家委員会で、大麻をめぐる規制が大幅に見直される見込みです。そうなると、世界各国で法が改正されるわけですから、日本でも変わる可能性が高い。

野々村　アメリカでも、やっぱり医療用大麻の解禁が大きかったですからね。

石丸　なるほど〜。日本では、医療用大麻解禁を訴えている人たちは、実は口実で、 本当は嗜好用大麻を吸いたいだけだろう！　――という批判が隠然とある。でも、医療用が必要だという切実な声を無視して欲しくないですね。

高樹　これからは世界の情報をきちんと、どうやって手に入れるかの問題ですよね。国からのアナウンスを鵜呑みにするだけでなく。

野々村　そのとおりですね。

高樹　「大麻は麻薬だから、日本には必要ない」とか「日本の医療は進んでいるから医療大麻なんか必要ない」とか、そういうことを言う人はテレビしか見てない。今は海外の情報もグーグル等を使えば簡単に入手できるんだから、ちょっと調べてみればおおまかな意味はわかる。ずいぶん傷つけられたけれど、今はそういう人たちは無視していいと思っています（笑）。

石丸　沙耶さんは、ここまででかなり傷ついてきてるから。

高樹　わからない人やわかりたくない人達にいちいち腹を立てても仕方ないですからね。

野々村　立候補して、逮捕されるというスティグマを負った高樹さんの気持ちもわかりますが、いろんな情報があるなか、包括的に考えるという。組み合わせて科学的に考える、あるいは構造的に考えるということが、すごく大事になってくるんです。アメリカの連邦法が変わろうとしている今、そういう議論をせざるをえない状況になっている。

石丸　なるほど――そして、日本でキーパーソンとして突然注目を浴びる可能性があるのは……ズバリ昭恵さんではないでしょうか。

高樹　あ、昭恵、安倍昭恵さん！

石丸　彼女なら、以前に週刊誌『SPA!』で、大麻畑の真ん中で、「大麻は日本の伝統です！」と写真撮影をしていた昭恵さんなら、やってくれるかも。

高樹　モリカケ以来影を潜めています。多分しばらくおとなしくしていなさいという事だと思いますが。いつか何かやらかして欲しいと密かに思ったりしています！

 
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