本当にあった「眼帯」にまつわる超怖い話 ー 死んだ少年が付いて来る…川奈まり子の実話怪談『僕の左に』
その夜は実家に泊まった。
実家に来ると、以前自分が使っていた2階の部屋で寝る習慣だった。前回の訪問まではまったく気にならなかったのだが、この部屋の窓からは、道路を挟んで斜め向かいの圭くんの家がよく見える。
正確を期すなら、昔、圭くんが住んでいたが、今は知らない人たちが暮らしている場所ということになるが。家も建て替えられているはずだ。
けれども、その夜は、黒っぽいスレート葺きの屋根にクリーム色のモルタルの壁が見えた――圭くんの家だった。
なぜかはわからないが、驚きは薄かった。驚愕する代わりに、ふと20年以上前の景色を想い起した。
小1になったばかりの頃、帰宅してすぐ2階の子ども部屋から圭くんの家の方を見たら、圭くんも同じように2階の窓から顔を突き出したから、手を振り合ったのだ。
そんなたわいもないことが、たまらないほど楽しくて、しばらく毎日やっていたけれど、いつの間にかやらなくなった。
――たぶん僕から止めたんだ。
悲しい気持ちで窓から離れた。ベッドに入ると、左側に子どもが寝ている気配が次第々々に強まるのを感じた。
恐る恐る左手を横に伸ばしてみて、何も触らなかったことにホッとした。
翌朝、窓から斜め向かいの家を見てみたら、まったく違うモダンな建築の家になっていた。
(つづきはこちらのリンクから)12日12時配信。
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2024.10.02 20:00心霊本当にあった「眼帯」にまつわる超怖い話 ー 死んだ少年が付いて来る…川奈まり子の実話怪談『僕の左に』のページです。影、川奈まり子、情ノ奇譚、左などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで