“死”にまつわる10の科学的新事実! 死後の意識や蘇生…自分の死を楽しみにしている人は“ネタバレ”注意!
その瞬間に満足していようが、後悔を残していようが、死を迎えてしまえばいったんこの世での活動は“強制終了”となる。“生”の世界から締め出されてしまった以上、死ぬ瞬間のことや死んだ後のことを生きている者に伝える術はないのだが、それでも科学的な研究や観察によって我々の死について、いくつかのことがわかってきている。
ここではおさらいの意味でも、米ウェブメディア「Big Think」の記事にある“死”にまつわる10の新事実を解説したい。今回はその前編となる。注意したいのは、自分の死を楽しみにしている人がいるとすれば本記事は“ネタバレ注意”になるのだが……。
1. 死後もしばらく意識がある
「眠るように亡くなった」などという表現があるように、死は眠りによく例えられる。カクンっと頭が傾いて眠りに落ちるように死ねればいいと思われがちだが、そんなに簡単ではないことが各種の研究から報告されている。
トカナでも何度か紹介している米ニューヨークの心肺蘇生の専門家であるサム・パーニア博士によれば、臨床的な死を迎えた後でも、20秒間は脳の大脳皮質の活動は続いているという。
またマウスを用いた実験では、死亡直後の瞬間に彼らの脳活動が急激に活発になって興奮し、注意力を研ぎ澄ました“超警戒状態”になったことが確かめられている。このような状態が人間でも起こっているとすれば、死の初期段階において、脳が明晰な意識を保っている証拠になるのかもしれない。
また臨床的な死の間に起こった出来事を知覚して覚えているという臨死体験(Near Death Experience)の現象を説明できる可能性も生まれてくる。
臨死体験の研究は、死から生還できた者しか調査できないという現実的な制約があるのだが、それでも研究者たちは、死を迎えるその時、我々に共通する体験があるのかどうかを地道に追求していると言えるだろう。
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