賞味期限切れの食品を1年間食べ続けた男の体に起きた変化がヤバい! 「賞味期限の陰謀」の真相に迫る!

■“賞味期限”は企業や業界全体による“陰謀”なのか

 もちろんナッシュさんは、人々に有害な物を食べることを勧めているのではない。

「いくつかの食品は本当にダメになっており、それを捨てるのは理にかなっています。しかし多くの場合、廃棄される食品の大部分はこの『使用期限』によるもので、本当に悪くなってはいない製品なのです」と、ナッシュさんは説明している。

 そして多くの消費者は企業が記しているこの「使用期限」によって、いわゆる「消費者不安症」に陥っているのだと語る。

 ナッシュさんはブログ上で、理解できないおかしな例として、2020年が使用期限となっている2億5000万年前の塩、実際には何十年もの間、食用に適するはずの缶詰や瓶詰め食品の使用期限などを挙げている。そしてさらに奇妙なのは、赤ちゃん用おしりふきや歯磨きで、それらの商品には疑わしいほど短い有効期限が印字されていると指摘する。

賞味期限切れの食品を1年間食べ続けた男の体に起きた変化がヤバい! 「賞味期限の陰謀」の真相に迫る!の画像3
「Oddity Central」の記事より

 ナッシュさんは、人々に「計画的短命化」、つまり消費者がまだ使える製品を捨てることを奨励するマーケティング戦略について警告する。

 そして、これらのマーケティング戦略は本当に狡猾で、メーカー側の誠実さについて疑問を抱かせると話す。企業はこれら「期限」を、どんな製品にも付けており、企業や業界全体による「計画的短命化」が行われていること、そして、消費者が期限を守って製品を捨てれば、企業は明らかに利益を得ると指摘する。

 FDA(アメリカ食品医薬品局)や専門の研究者、および食料品製造業は、より明確で実際的な使用期限をラベルに記載することが、食品廃棄物を減らすのに役立つことに同意はしている。しかし、有効期限を規制する連邦法がないために、メーカーはどんな期限でも自由に製品に付けることができてしまう。

 日本は米国とやや状況が異なり、傷みやすい食品には「消費期限」、劣化が比較的遅い食料品には「賞味期限」が記載されているが、どちらの日付も食品が実際にダメになるよりは、かなり短く設定されている。日本では、コンビニの食品廃棄も深刻な社会問題となっており、ナッシュさんが我が身で行った実験は非常に意味のあるものと思うがどうだろう。


参考:「Oddity Central」、「Scott’s Compost Pile」、ほか

文=三橋ココ

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