誰も知らない「ガソリンの怖すぎる威力」を亜留間次郎が科学的に解説! 人体への影響、破壊力、兵器化…歴史が証明するガソリンの闇
■ガソリンで火傷したときの人体への影響
火傷は深さと広さの二つの要素から重症度が決まります。そして、ガソリンの影響で火達磨になってしまった場合、その両方で最悪になります。
さらに追い討ちをかけるのが、気化したガソリンが燃え上がり、その炎を吸い込んで気道や肺など内臓まで焼かれてしまうことです。
このトリプルコンボを食らった状態で救急搬送された場合、助からないかもしれないとガチで医師に宣告されるほどヤバイです。
火傷のランキングは下記のように4段階ありますが、ガソリンは簡単にⅢ度まで逝ってしまうからヤバイのです。
Ⅰ度(EB):数日で治癒
Ⅱ度浅(SDB):2~3週で治癒
Ⅱ度深(DDB):4~5週で治癒、場合により皮膚移植
Ⅲ度(DB):基本的に皮膚移植が必要
怖いことに、最も重いⅢ度の火傷をすると痛くありません。
なぜなら、痛みを感じる神経が全滅しているので痛みを感じなくなっているからです。医学の世界で本当にヤバイ患者は痛みすら感じない患者なのです。
そして、最もヤバイ犠牲者が、救急隊に「死亡不搬送」と断定されてしまうレベルです。
死亡の判断が出来るのは基本的に医師だけです、だから救急隊は心肺停止でも病院へ搬送します。ニュースなどで絶対に死んでると思われる人でも心肺停止と報道されるのはこのためです。
しかし、医師ではない救急隊員が見ても明らかに死亡していると断定されてしまうと「死亡不搬送」になります。
死亡不搬送と断定できる基準は4種類あります。
1.首や胴体などが切断されている
2.腐乱死体になっている
3.白骨死体になっている
4.以下の6項目の条件を満たしている場合
4-1.意識レベルが痛みや刺激に全く反応しない最低レベル
4-2.呼吸が完全に止まっている
4-3.心臓が完全に止まっている
4-4.一般的に瞳孔が開いていると呼ばれる状態
4-5.一般的に冷たくなっていると言われる状態
4-6.四肢の硬直または死斑が認められる
1~3は素人目に見ても絶対に死んでいると断定できる場合ですが、今回の事件はどう考えても1~3には該当しないので、一番難しい4番目の状態だったと推測できます。
京アニの事件ではいきなり10人が不搬送になり、最終的に34人が死亡しています。10人もの人々が4番目の6項目を全て満たしていたのははっきり言って異常事態です。
誤解されがちですが、死亡不搬送はトリアージの黒とは全く関係ありません。最初からトリアージは行われていません。
ガソリン攻撃でトリプルコンボを食らったらヤバイと書きましたが、ガソリンが急激に燃焼するということは、屋内の場合は急激な酸欠と二酸化炭素中毒と一酸化炭素中毒をいっぺんに引き起こすことを意味します。
この四重攻撃をくらったら即死です。素人目に見ても完全に亡くなっているレベルになるでしょう。
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2024.10.02 20:00心霊誰も知らない「ガソリンの怖すぎる威力」を亜留間次郎が科学的に解説! 人体への影響、破壊力、兵器化…歴史が証明するガソリンの闇のページです。爆発、火災、ガソリン、大量殺人、京都アニメーション放火事件などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで