ヨーロッパの風力発電だけで全世界分の電力を生み出せると判明! 「フリーエネルギー社会は実現可能」国際研究で結論!
■風力発電はフリーエネルギー社会の実現の最有力候補
しかしながら、今回の研究はあくまでもざっくりとした試算ではある。
その土地が私有地であるのかどうか、近隣住民が風力発電施設を受け入れるのかどうかなどは全く考慮に入れておらず、また施設も既存の技術基準を前提にしている。決して開発計画の青写真というわけではないのだ。
だが、それでも今回の研究は、ヨーロッパが持つ将来の風力発電の潜在能力に関する最も詳細な洞察の1つである。
2009年にも欧州環境庁(EEA)は同様の試算を行っているのだが、ヨーロッパの陸上風力発電のポテンシャルを3分の1近く低く見積もっていた。このレポートが発行されてから10年間で、風力タービンの価格が低下し、発電効率が向上したことによって、たとえばアメリカでは風力発電量が3倍になっている。
またドイツの研究者が先月発表した別の研究では、風力発電所はヨーロッパの土地の約4分の1のエリアでしか建設できないと推定されている。面積的には2009年の試算に近いのだが、しかしながら新しいタービン技術を考慮に加えたことにより、研究者ははるかに大きな風力エネルギー出力を再算出している。
これらの研究は今のところはすべて仮説に基づいており、ゆえにそれぞれに制約はあるものの、ヨーロッパの風力発電は成長の余地がまだまだ十分残されていることは明らかであるようだ。
風力発電のネックになっているのはもちろん風がやんだ時などの電力供給の不安定性であり、風力発電はメインのエネルギーとしてはふさわしくないという声もある。
しかし今後の技術の進歩も期待でき、何より最も導入・維持コストが低い再生可能エネルギーとしての風力発電は、フリーエネルギー社会の実現に向けた取り組みの中で引き続き大きな関心の対象となるだろう。
参考:「Science Alert」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊ヨーロッパの風力発電だけで全世界分の電力を生み出せると判明! 「フリーエネルギー社会は実現可能」国際研究で結論!のページです。フリーエネルギー、エコ、仲田しんじ、再生可能エネルギー、原子力発電、風力発電などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで