ドヤ街山谷の現状2019!ドイツ人に向かってホームレスが「ハイル・ヒトラー」と絶叫!! 刃物男、不穏な公園…村田らむが取材!
何度かドヤ(宿)にも泊まったことがある。2000年頃には、すでに外国人や日本人旅行者のために新しいドヤが建てられていた。『畳敷きの狭い部屋を安く借りられる』というのは今までのドヤと一緒だったが、とてもキレイな近代的なビルで“ドヤ”という雰囲気ではない。どう見ても、ホテルだった。
外国人観光客はもちろん、女子高生たちが部活動の宿泊場所として利用していたのも見た。ドヤ街を女子高生の集団が歩いていく姿は、なんとも新鮮だった。
ただし僕はもっと安いところに泊まった。
最安値だという1000円の宿に泊まると、4人部屋だった。二段ベッドが二台並んで入れてある部屋で、真っ黒に日焼けしたおじさんたちがグーグーと寝ていた。壁にはヘルメットや安全帯がかけられている。汗の臭いとイビキに悩まされて、なかなか眠れなかったのを覚えている。
3000円ほど出せば、普通のドヤを借りることができた。部屋はキレイではないが、絶望するほど汚くはなかった。西成の相場に比べるとずいぶん高かったが、それでも普通のホテルに比べれば安い。
当時僕は新宿区に住んでいたので、山谷まで来るのは大変だった。だからドヤに泊まって数日間連続して取材をしたのだ。
山谷には『いろは会商店街』という大変長い商店街がある。1970年代の写真を見ると、ずいぶん賑わっているが、現在はシャッターを閉じた店が大半の寂しい商店街だ。
入り口あたりにはボランティア団体があり、たまに炊き出しをしている。
アーケードがあって雨風に当たらずにすむためか、ホームレスが布団を敷いて寝ているのが目立っていた。
昔は商店街の入り口に酒屋とお酒の自動販売機があり、そこで酒を飲んで泥酔している人が多かった。ワンカップを飲んでは、床にコップを叩きつけて割るのでそこら中ガラスだらけだったこともあった。
そのあたりではホームレス同士、花札をやっている姿もよく目についた。話しかけたら、恫喝された。
近くには“マンモス交番”と呼ばれる、大きめの派出所があるのだが基本的には無視しているようだった。
僕が足を運んでいた頃は、山谷で一番めんどくさい場所だった。ただ、かなり前に酒の自動販売機はなくなったし、2018年には商店街全体のアーケードも取り外してしまった。その結果もちろん商店街で寝るホームレスは減ったが、陽光にさらされたシャッター商店街はなんだか、以前にも増して白々しいような雰囲気になっていた。
ちなみに、この商店街を抜けたところには、ソープランド街の吉原がある。吉原に来たものの、どこにあるかわからない!! という人が結構いた。山谷を取材しているとよく、
「吉原どこにあるかわかりますか?」
とソープランドに行きたい本人や、タクシーの運転手などに道を聞かれた。
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2024.10.02 20:00心霊ドヤ街山谷の現状2019!ドイツ人に向かってホームレスが「ハイル・ヒトラー」と絶叫!! 刃物男、不穏な公園…村田らむが取材!のページです。ホームレス、山谷、村田らむ、ドヤ街などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで