北区の心霊スポット「旧岩淵水門」に村田らむが行ってみた! 霊能者が「ヤバイ」と怯える場所を楽しく散歩♪
中之島では釣りを楽しむ人や、木陰で眠る人など、とてものんきな光景が広がっていた。僕もブラブラと歩いたが、やはり暑い。
霊は怖くないが、熱中症は怖い。
特に、河川敷や土手を取材する時は、危険だ。日陰があまりないし、飲料水を買える自動販売機もほとんどないからだ。
以前、夏場に大阪の淀川に取材に行った。野宿生活者にインタビューをして、その後いわゆるハッテンバを取材した。セックスの出会いの場になっているのは『鉄塔の周りの草むら』というすごいワイルドな場所だった。
実際に足を運んでみると、野放図に生えた葦の中に迷路のような道ができていて、そのどん詰まりには布団や段ボールが敷いてあった。
しばらく散策しているとクラリと立ちくらみがした。気づけば、1時間以上水分補給をせずに歩いていた。加速度的に疲労度が増していく。
周りには誰もいないし、土手の向こうに行くには数十分歩かなければならない。
「こりゃ死んでしまう」と思って慌てて戻ったが、途中何度もしゃがみこんでしまった。大阪の河川敷の土手で謎の変死をすることにならずすんで、本当に良かったと思う。皆さんは、土手に行く際は飲料水をたくさん持っていくようにしましょう。
岩淵水門を渡る途中で、頭がクラクラとしてきた。
どこかで休める場所がないか? とスマートフォンで近くの建物を調べていると、『荒川知水資料館アモア』という施設があるのを発見した。良くわからない博物館は好きだし、入館料は無料だし、なにより死ぬほど暑いので訪れることにした。
『荒川知水資料館アモア』は川沿いに建つ、税金がドーンと突っ込まれている雰囲気がする、立派な建物だった。
施設の外にはドーンと遺跡のような巨石が設置してあった。アクションアドベンチャーゲームに出てきそうな(ゼルダの伝説とかワンダと巨像とか)雰囲気なので見てみると『船堀閘門(こうもん)頭頂部』と説明がある。閘門とは、水面に高低差がある河川で、船舶の往来をする場合に設置する施設だそうだ。昭和4年に竣工された施設なので、90年の歴史がある。
古いコンクリートっていいよね〜とペシペシ叩いてみる。硬い。
ちなみに施設の外には、鳥居と小さな祠と、荒川放水路の完成記念碑があった。説明によれば記念碑は、工事の犠牲者を弔うために一同で資金を出し合い建てたものらしい。
『此ノ工事ノ完成ニアタリ 多大ナル犠牲ト労役トヲ払ヒタル 我等ノ仲間ヲ記憶センカ為ニ』
と書いてある。簡潔だが、良い文だと思う。土木事業は関係者全員で作り上げていくという理念から、工事の最高責任者だった青山士は名前を刻まなかったそうだ。
しかし、こうやって記念碑を建てたのは、霊的には全く意味がなかったらしく、霊能者が来ては
「うわあぁあ!! 水死体が見えるうぅう!!」
などとはしゃいでいるのである。南無三。
などと一人ブツブツ嫌味を言っていたら、いよいよ脳が焼けてきたので、館内に入った。
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2024.10.02 20:00心霊北区の心霊スポット「旧岩淵水門」に村田らむが行ってみた! 霊能者が「ヤバイ」と怯える場所を楽しく散歩♪のページです。東京、村田らむ、旧岩淵水門、荒川知水資料館アモアなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで