北区の心霊スポット「旧岩淵水門」に村田らむが行ってみた! 霊能者が「ヤバイ」と怯える場所を楽しく散歩♪
館内は、涼しかった。僕と同じように、暑さから逃げてきた人は何人もいて、館内で「ふーふー」唸りながら汗をぬぐっていた。
一階には、荒川全体の大きな概略地図が設置されていて、荒川の長さや放水路の位置などが確認できる。
そして、荒川にすむ魚たちが泳ぐ水槽もあった。3つに分かれていてコイ、フナ、ドジョウ、が泳いでいた。
その横には、川で泳ぐ魚の模型が置いてあったのだが、ひっくり返っていて、まるで河川敷に転がる魚の死体のように見えた。
荒川の昆虫標本が展示されたコーナーや、鳥の剥製が並べられたコーナー。主に子供向けの書籍が並べられた本棚がある。
全体的に真面目なのだが、とても地味である。子供もいたのだが、展示物には関心をしめさずスマートフォンをいじっていた。
二階は、荒川放水路の歴史がわかるパネル展示、洪水が起こった時のシミュレーション映像、旧岩淵水門工事の責任者青山士のコーナーなどがあった。
働いている人たちや、工事途中の機械を再現したジオラマや、荒川と荒川放水路の様子を半立体の映像で見られるコーナーなど、個人的にはとても楽しかったのだが、客はとても少なかった。あまりに外が暑かったので、階段を登って二階に来るのもしんどかったのかもしれない。
そして三階にはもっと誰もいなかった。掃除をしているおばさんがいて、なぜかジロッとにらまれた。
テラスに出ることができて、そこには大きな荒川水流の模型が設置されていた。学校のクラス単位で見学に来ることもあるそうだ。実際に水を流すことで、岩淵水門が働いているのかを感覚的に知ることができる。
スタートボタンを押すと、上流で水がジャーッと流れ始めた。慌てて、関門を開けてジオラマ街を洪水から守った。
……だいぶむなしくなったし、せっかく冷えたオツムがまた熱々になってしまった。大人が一人ですることじゃないなあ。
テラスからは、荒川を一望できた。桜のシーズンならば、咲き乱れるソメイヨシノが見られるそうだ。また春に遊びに来ようと思った。
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