ブラックホールに弾き飛ばされ超高速で移動する「暴走天体」の謎、ついに解明! 信じられない天文現象発生!
超爆速で天の川銀河を走行する謎の星が発見された。
米「CNN」(12月12日付)によると、オーストラリア・サイディング・スプリング天文台が、時速約600万kmで移動する星「S5-HVS1」を地球から2万9千光年離れた場所で発見、この“記録破り”の速度の裏にとんでもない天文現象があることが学術雑誌「王立天文学会月報」に掲載された論文で明らかになったという。
「S5-HVS1の道筋を天の川銀河の中心まで追ってみました。するとエキサイティングなことが分かったんです」
そう語るのは、オーストラリア国立大学のゲイリー・ダ・コスタ氏だ。この星の移動速度は先述したように時速約600万km。約24秒で地球を1周できるほどの速度だ。これは通常の恒星の10倍の速さだという。なぜ、こんなに“加速”してしまったのか? それにはブラックホールが関係しているという。
天の川銀河の中心に位置するいて座A*には大質量ブラックホールが存在するが、これに連星が近づいたことにより、ブラックホールに弾き飛ばされるような形で加速してしまったそうだ。
しかし、ブラックホールはあらゆる物質を飲み込むはずではないだろうか? どうやって星を弾き飛ばしたというのか?
確かにブラックホールに近づいた恒星が1つだったなら、それはそのままブラックホールに吸い込まれてしまっていただろう。だが、今回は連星だったのだ。連星とは2つの恒星が両者の重心の周りを軌道運動している天体のことである。
オーストラリア国立大学のトーマス・ノードランダー氏によると、連星がブラックホールに近づくと奇妙な天文現象が起こるという。
「連星がブラックホールに十分に近づくと、ブラックホールはそのうち1つの恒星を引き込み、もう1つの連星は高速で弾き飛ばしてしまうのです」(ノードランダー氏)
S5-HVS1は約500万年前にブラックホールに弾かれたと見られている。ちょうど人類が二足歩行をし始めた頃だ。今後は天の川銀河の外に向かって進んでいき、1億年という天文学的な意味で“すぐ”銀河系を出てしまうとのことだ。その後は、なにもない間銀河空間をほぼ永遠に彷徨い続けるという。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊ブラックホールに弾き飛ばされ超高速で移動する「暴走天体」の謎、ついに解明! 信じられない天文現象発生!のページです。オーストラリア、ブラックホール、天の川銀河、連星、いて座A*、天文現象などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで