市販されている3つの薬で「時間を止める」ことができる! 10人が1年間飲み続けた結果…究極の若返り!?

 しかし残念ながら胸腺は思春期を過ぎた頃から早くも老化が始まり、ヒト成長ホルモンが減少するとともに、胸腺に脂肪沈着が起こり始め、その結果、免疫システムが脆弱になる。そこでフェイ氏はもしこの胸腺の機能を良好なままに保つことができれば、生物学的年齢を若返らせることができるのではと考えたのだ。

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「Inverse」の記事より

 

■1年間の投薬で2歳半若返る

 9人のボランティア(すべて白人男性)とフェイ氏自身が参加した実験では、3種類の薬が投与されて1年間の間、健康状態がモニターされた。3種類の薬とはまず第一に

・胸腺の免疫機能を高める「rhGH」 
・糖尿病薬「デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)」
・糖尿病薬「メトホルミン(metformin)」である。

 ちなみにどれもアメリカ国内では市販されていて誰でも入手可能だ。

 rhGHは免疫機能を高める一方でインスリンのレベルを上げ糖尿病を誘発することもわかっているため、そのリスクを打ち消すために2種類の糖尿病薬が処方されたのである。

 1年後、9人のボランティアのうち7人の胸腺で脂肪が取り除かれ、それに代わる健康な組織が再成長したことが確認された。つまり胸腺が若返ったのだ。

 さらに研究者たちは参加者のDNAメチル化の度合いも分析したのだが、10人全員が“老化の逆転現象”、つまり細胞面でも若さを取り戻したことが判明したのだ。平均して2歳半、若返っていたのである。

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「MedicalXpress」の記事より

 この結果を受けてフェイ氏は、「この研究から得られる教訓の1つは、老化は必ずしも私たちの制御を超えたものではないということです。実際に老化は、私たちが介入できる生物学的プロセスによってかなりコントロールが可能であるようです」と科学系ニュースサイト「Inverse」に語っている。

 今回の研究はサンプルが少なく、コントロールグループもなかったため、まだまだ追加の実験が必要とされていることについては研究チームも認めているが、老化と若返りについて新たな視点をもたらす研究となったことは間違いない。超高齢化社会が到来する中にあって強力なサポーターが登場したと言えるのだろう。

参考:「Inverse」、「Inverse」、「MedicalXpress」ほか

文=仲田しんじ

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