右頬が裂けた少女が…!コックリさんよりも怖い「キューピットさま」で本当にあった怖い話! 川奈まり子の怪談「降霊」

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画像は「Getty Images」より引用

 教室の真ん中で机を囲み、ハートと矢、「あ」から「ん」までの平仮名、「0」から「9」までの数字、それから「YES」と「NO」を白い紙に記して、3人で1本の鉛筆にそれぞれの人差し指を絡めたら準備完了だ。

「キューピットさま、キューピットさま、おいでください。いらっしゃいましたら、ハートの中に大きな輪を描いてください」

 ……と、唱えたのは多恵さんの親友、マキコちゃんだった。

 今日という日にキューピットさまをすることにしたのは、そもそも、マキコちゃん、ミサキちゃん、多恵さんの3人がゴミ捨て当番になっていたので、誰からも理由を詮索されずに教室に残ることが出来たからだった。

 本当は、もう1人、ゴミ捨て当番の男子がいたけれど、多恵さんたちが「私たちがやるから帰っていいよ」と言ったら、喜んで教室を飛び出していった。

 うまくいった。3人だけでキューピットさまをやりたいと思っていたのだ。

 マキコちゃんがお定まりのセリフを唱えると、少しも待たずに、鉛筆が滑らかに輪を描いた。キューピットさまが降霊した証だ。さっそく、まずは、それぞれが片想いしている男子の気持ちについて、マキコちゃん、ミサキちゃん、多恵さんの順で質問した。

 恋愛相談に次いで、しばらくは、未来の託宣をありがたく伺った。

 好きなアイドルのコンサートの抽選チケットがあたるか否か。どの中学へ進学することになるのか。将来は何になるのか……。

 思いつく限りを順々に質問していったが、30分もすると、訊くことがなくなってしまった。

「もうやめる? どうする?」

 3人は鉛筆に指を絡めたまま、紙に描いたハートの上に顔を寄せ合い、ヒソヒソと相談した。

「そういえば、キューピットさまって誰なんだろうね?」

「お稲荷さんじゃないの?」

「それはコックリさんでしょう?」

「おねえちゃんが、コックリさんなんかで降りてくるのは低級霊だって言ってたよ」

「テイキュウレイって何?」

 そんな会話を、なぜか声を低めて交わしているうち、誰からともなく、「じゃあ、直接、訊いてみよう」ということになった。

「キューピットさまは、女ですか、男ですか? 女だったらYESにお進みください」

 マキコちゃんがこう訊ねたところ、鉛筆がするすると動いて、「お」「ん」「な」と、次々に文字を指したのである。

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