ホームレスの「空き缶ビジネス」を体験してみた!ショッキングな結果に…村田らむレポート

――B級スポット、樹海や禁断の土地、ホームレス取材を得意とするルポライター村田らむが寄稿!

 僕はもう20年以上にわたり、ホームレスの取材をしている。ドヤ街、公園、河川敷、高速道路高架下、など様々な場所で野宿している人に話しかけてきた。インタビューされる時には、

「ホームレスの人に話しかけるのって勇気いりませんか? 怖くないですか?」

 と聞かれることが多い。

 確かに緊張はする。話しかけて、答えてもらえるのは3〜40%くらいだ。

 答えてもらえない時は、

「そういうの答えないから、あっち行って」

 とめんどくさそうにあしらわれることが多い。テントの中から鎌を持ち出してきて

「殺してやるからな!!」

 と凄まれたことも1度あったが、レアケースだ。そういうレアケースに当たるよりも、心配していることがある。

 それは『ホームレスではない人に、間違えて話しかけてしまわないか?』だ。

 正直、何回か間違えて話しかけてしまったことはある。

「すいません、今、野宿生活してる人にお話伺っているんですけど、お時間いただけませんか?」

「え? ……俺、ホームレスじゃないよ」

 そう言われたときの気まずさったらない。

 自分がホームレスだと間違えられた人は、怒りはしないのだが、なんだかいきどおったような表情になる。

 僕もなんとかごまかそうとするのだが、結局ごまかしきれず

「すいませんでした!!」

 と謝ることになる。

 だから、話しかける時はかなり慎重に見極めなければならない。

 むしろ、一般的には立ち入り難いと思われている公園や河川敷のテント村での取材は気分的には楽だ。

 テントの中にいる人や、空き缶を潰している人は絶対にホームレスだし、万が一違ったときもこちらに責任はない。

 駅周辺などで座っていたり、寝転がっていたりする人が、一番緊張するのだ。

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