「性自認」って何のこと? 論理思考を省いた「トランス支援」は当事者をバカにしている!
「性自認」って何のこと? 論理思考を省いた「トランス支援」は当事者をバカにしている!(東京大学・三浦俊彦教授)
女性のクオリア――自分は女性であるという感じ。寒さや痛みや甘さや赤みのような、基礎的な「女である感覚」。赤色とはどういう感じなのかを、生まれつき視力のない人に対して説明のしようがありません。それでも確かに「赤い感じ」は実在します。同様に、言葉で定義できない「女の感じ」がある……。
赤色や甘味であれば、多数の人間の同意が体系的に観察され予測されるので、本当に共通の感覚があると実証できます。しかし、男性は持たず全女性だけが共有する「女の感じ」があることを、人々の言動から推測できそうにありません。「女のクオリア」とは「背後霊」「オーラ」のような錯覚か思い込みだ、と言われても反証できないでしょう[7]。
しかも、性自認の揺れや訂正は、コロナ禍ロックダウン下の若者だけでなく、常時どの年齢層にも生じています。変更済みの法的性別を元に戻すため訴訟を起こす人も少なくありません。クオリアとしての「性自認」がかりに実在するとしても、目に見える性行動としての「性的指向」とは違って、本人にも捉え難いあやふやな感覚である証拠です。法的IDを基礎づけるほどの信頼性はとうてい認め難いでしょう。
[6] 「法的女性」は法的概念であり、「性自認」とは独立に法制度によって同定できる。対して「女性」は「女性の性自認」とは独立の同定法を(S4の趣旨からして)持たない。
[7] 月経など身体的経験で実証される「女の体感クオリア」なら実在するかもしれない。
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2024.10.02 20:00心霊「性自認」って何のこと? 論理思考を省いた「トランス支援」は当事者をバカにしている!(東京大学・三浦俊彦教授)のページです。トランスジェンダー、論理的思考、性自認、超スカトロジスト時評などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで