13年間の全裸拘束で完全に動物化した隔離野生女児「ジーニー」の悲劇! 身動きひとつ取れず、言語能力ゼロ、人前で排便・排尿・自慰に耽り…

ジーニーが拘束されていたベビーベッドと子供用の椅子。画像は「I Can’t Believe It’s NonFiction」より

 成長したジーニーは全裸のまま裸電球1つの寝室で、便器付きの幼児椅子にしばりつけられていた。音に過剰なまでに敏感なクラークはジーニーが少しでも物音を立てれば殴りつけたという。食事はベビーフード、オートミール、卵などが与えられたが、クラークはジーニーに決して話しかけず、犬のように唸って威嚇したり、爪でひっかいたりという極めて非人間的なコミュニケーションしか取らなかったそうだ。

画像は「The Guardian」より

 この悲惨な状態はジーニーが13歳半になるまで続いた。1970年、意を決した母アイリーンが、ジーニーを連れて家を脱出、福祉事務所に逃げ込んだことで事件が発覚する。両親ともに虐待で起訴されたが、ワイリーは出廷予定日の前日に「世界は決して理解できないだろう」と書き残し、拳銃自殺を遂げた。

“うさぎ歩き”をするジーニー。画像は「Wikipedia」より

 救出後のジーニーは身長137cm、体重26.7kgしかなく、椅子に拘束されたままだったため、歩くことさえできず、奇妙な「うさぎ歩き」をしていたという。福祉事務所の職員は最初、ジーニーを自閉症の子供だと思ったそうだ。だが、徐々に彼女が人間的な生活能力が皆無であることが明らかになる。緊張すると失禁のように排尿・排便し、ところ構わずツバを吐き散らし、人目もはばからず自慰にふけっていたという。言葉は自分の名前と「ごめんなさい(sorry)」しか認識できず、食べ物を咀嚼することさえできない彼女の様子に、心理学者のジェームズ・ケントは「私が今まで見た中で最も深い傷を負った子供。彼女の人生は不毛地である」と語った。

 この時点でジーニーの精神レベルは1歳児程度と評価されたが、数カ月の間にトイレの使い方や着替えの仕方を覚えて行ったという。ジーニーという仮名がつけられたのもこの時だ。言語学者でリハビリチームの一員だったスーザン・カーティスによると、ランプの妖精であるジーニーは幼少期を持たずに外の世界に飛び出してくることから、この名前が選ばれたという。

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