【春日武彦×末井昭の連載/猫と母】夫婦喧嘩も猫で解決!? 不妊治療、離婚騒動、猫のお産…
【連載】猫コンプレックス 母コンプレックス――異色の精神科医・春日武彦と伝説の編集者・末井昭が往復書簡で語る「母と猫」についての話
<第3回 末井昭→春日武彦>
■■■■■猫と夫婦喧嘩■■■■■
春日武彦さま
膝の痛みは嫌ですね。その痛さは並々ならないものですよね。お察しします。
というのは、ぼくも膝の痛みに苦しめられているからです。
10年ほど前から、寒くなったり雨が降ったりすると、膝が痛くなるようになりました。普通に歩いているときはさほど痛くはないのですが、膝を曲げる際にかなりの痛みがあり、手すりにつかまらないと階段の上り下りが出来ません。
会社に通っていたので、渋谷で山手線に乗り換える時や、会社がある高田馬場で下りる時は、エスカレーターがないので苦労しました。下りる時の方が辛いのです。
両膝が同時に痛くなったこともあり、高田馬場の階段を手摺に掴まりながら1段ずつ下りていると、その横を通勤の人たちが、「邪魔だ、どけ!」とでも言うように足早に下りて行きます。老人になってしまったような気持ちでした。
膝を冷やすと痛くなることがわかっているので、ズボンの下にメリノウールのタイツを穿くようにしたら、痛くなる回数が減りました。夏は暑いから穿かないでいたら、冷房で冷えて痛くなったことがあリます。夏でも短パンなんか穿けません。
最近になって、膝が痛くなることはだいぶ減りましたが、この原稿を書き始めた頃から、右膝が痛くなってきました。タイツを穿いて、その上にズボンを2枚はいて書いています。
病院には行っていませんが、おそらく老化が原因なので、完治することはないと思います。春日さんが贋テニスボールを買われたことを読み、我が家には背中をゴロゴロする硬いテニスボールみたいなものがあるので、それで試してみようと思っています。
それにしても、春日さんも膝が痛いとは偶然ですね。こういう偶然はない方がいいのかもしれませんが、ギャンブルをやっていたこともあって、なんでも偶然の一致を喜ぶ習性があります。
ぼくは今年の6月で72歳になったのですが、その誕生日に妻の美子ちゃんと映画に行きました。その映画は美子ちゃんが観たいと言っていたアリ・アスター監督のホラー映画『ミッドサマー』のディレクターズカット版でした。

民俗学を研究している5人の大学生が、スウェーデン奥地にある古代宗教を信じる村の夏至祭に招かれます。5人の中の1人が、この村の出身だったからです。その夏至祭で大学生たちが最初に目撃するショッキングな儀式が、72歳になった高齢の男女が崖から身を投げて死ぬところでした。これが村のしきたりなのです。72歳の誕生日に、72歳の男女が身投げする映画を観るとは後味の悪い偶然の一致ですが、そんなことが一致しても何かいいことがあるような気がしていつまでも覚えています。
春日さんは『猫と偶然』という本を書かれていますが、偶然の一致ということをどう思われますか。
ぼくも高齢者になったのですが、我が家には高齢の猫が2匹います。第1回目でも書いた18歳の〈ねず美〉と17歳の〈タバサ〉です。人の寿命が延びて、週刊誌などで「100歳まで生きる時代」みたいな記事をよく見かけますが、猫の平均寿命も延びているそうです。
100歳というと猫年齢では21歳ぐらいになるそうで、そこまで生きられるかどうかわかりませんが、ぼくたち夫婦にとって〈ねず美〉は特別な猫なので、少しでも長く生きてもらいたい思いでいます。
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