ダークマターを確実に検知する方法、ついに発見か! “暗黒物質の影”に気づけ… 中国の大学が快挙!

 謎の暗黒物質、“ダークマター”を検知する方法がついに発見されたという。謎の物質の実態に我々はようやく肉薄することができるのか――。

■核反跳を伴うサブGeVダークマターを検出できる可能性

 この宇宙の7割強を占めるという謎の物質が“ダークマター”だ。理論上、存在していることは確かなのだが、このダークマターを見た者は誰もいない。この世にある従来型の検知器ではダークマターをとらえることができないからだ。

 過去数十年にわたって、天体物理学者や宇宙論者は、光を吸収、反射、放出しない物質の一種であるダークマター(DM)の存在を示唆するさまざまな観測結果を集めてきた。ダークマターは電磁放射を観測する従来の手法では検出できない。物理学者は天体物理学と宇宙論の観測に基づいてその存在を予測しているが、これまでのところダークマターが実際に観測されたことはない。

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「Big Think」の記事より

 銀河内に存在するダークマターの“海”の中を、地球を含む太陽系自体が、音速を遥かに超える秒速230キロメートルで駆け抜けている。つまりこの速度でダークマターが地球を透過しているのだ。

 そこで、まずは原子核が衝突することで起こるダークマターの核反跳(nuclear recoil)を検知することが期待されているのだが、それは最も感度の高い従来の技術をもってしても検知することができない「サブGeV」の範疇にある。ダークマターの原子核による散乱は、既存の技術で検出されるしきい値を超える核反跳を生成することはないのだ。

 しかし、そこに新たな可能性が浮上することになった。中国・上海交通大学と中国科学院の紫金山天文台の研究チームはこの課題を克服し、より広い範疇の感度でサブGeV級ダークマターの特徴的な信号を明らかにしようと戦略を模索している。

 今年3月に「Physical Review Letters」に掲載された彼らの最新の研究論文の1つでは、宇宙線によって増強されたサブGeV級ダークマターに関連する新しいタイプの日周効果(diurnal effect)に言及している。この効果により、核反跳を伴うサブGeVダークマターを直接検出できる可能性があるというのだ。

「ダークマターが原子核と相互作用できる限り、空間内のエネルギーの高い原子核(宇宙線)が一部のダークマター粒子をより高いエネルギーに加速して検出しきい値を超え、自然に観測可能になることが文献で指摘されています。ダークマターと宇宙線の両方が銀河核(GC)の周りに高密度で存在することに気づき、研究がさらに進みました」(研究チーム)

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「Big Think」の記事より

 研究チームが検討したシナリオでは、加速されたダークマター粒子は主に銀河核の方向から発生し、ダークマターの通常のコンポーネントとは異なる独自の機能を提供するという。核反跳の分析に基づく検出技術では、ダークマター粒子がどの方向から来るのかを明らかにすることはできないのだが、銀河核が検出器のある地球の反対側にある場合、地球は加速されたダークマターの大部分の“影”を検出する可能性があるという。つまり、地球を通り抜け、僅かばかりに減速したダークマターの“影”に気づくことができるというのである。

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