「人間の脳を遠隔装置で破壊する兵器」を開発する悪魔の研究が止まらない! 指向性エネルギー装置と謎の音響攻撃「ハバナ症候群」最前線
米インターネットメディア「ザ・インターセプト(The Intercept)」は、米国諜報機関の情報源を持ち、最高機密の国家安全保障に関わる情報をしばしば報道してきた。
そのザ・インターセプトが最近入手した情報によると、米国政府は「ハバナ症候群」と呼ばれるマイクロ波兵器攻撃が、米外務省在外公館だけではなく、入国管理局、税関国境警備局、そして国土安全保障省にまで及んでいると考えている。これは日本でも大きく報じられたが、一体何が起きているというのか。
■謎の「ハバナ症候群」の被害が今も続く
「ハバナ症候群」とは、キューバと中国で報告された謎の音波攻撃だ。
まず初めはキューバで始まり、米国務省、CIA、国家安全保障会議の130人以上の米国当局者がめまい、平衡感覚の喪失、吐き気、頭痛などの被害を訴えた。一部の被害者の症状は重く、長期化しているという。
先月、ある匿名の国務省職員から、「ザ・インターセプト」にメモが提供された。
それによると、米国土安全保障省の管理担当副次官ランドルフ・D・アレスは「身体に起きた説明のつかない問題」があれば、直ちに省内の医療関係者または国務省に報告するよう促すメモを国務省職員全員に送った。
このメモを読むと、在キューバの米外交官が経験した「異常な聴覚や感覚を伴う複数症状」等の被害が、過去は国務省とCIA職員のみに限定されていたが、今や他機関である国土安全保障省内にも広がっていることを示唆している。そして、それは以前のように海外に関係する部署だけではなく、主に米国内で活動する部署にまで及んできているようなのだ。
今年の5月初め、バイデン政権の国家安全保障会議は、130人以上が影響を受けた症状について正式に調査することを発表した。一方CIAも、この「ハバナ症候群」の情報収集のために特別チームを発足し、ビル・バーンズ長官が症状を報告した個人と面会したという。
しかし、「ハバナ症候群」の存在については、かねてより議論の対象となっている。
国土安全保障省のメモには、「影響を受けた職員が被った症状はさまざまであり、全員に共通の原因が存在するかどうかはまだ確立されていない」と記されているが、一方で「症状は事実であり、全米科学アカデミーは、最も妥当な原因は『指向性パルス無線周波数エネルギー』と結論づけた」とある。
そのメモには、報告されたハバナ症候群の症状も記載されている。それは、「強烈で甲高い耳をつんざく音に始まり、原因不明の難聴、めまい、耳鳴り、平衡感覚の消失、疲労、集中力の低下、視力の変化等の医学的症状が続く」とある。被害を受けた人々の症状はさまざまだが、神経学的な症状に集中しており、多くの場合、単純な頭部外傷後の症状に似ているという。
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