“合法的に幻覚体験できる”超ヤバい映像と音声をドイツの大学が公開! 「ガンツフェルト効果」で見えたモノの意味とは!?
人間、暇だとロクなことを考えない。ドラッグに手を出す度胸など毛頭ないが「できればブッ飛びたい」とか。できれば「安く、手軽に、後クサレなく」とか。
そんなチープなスリルに興味津々の貴兄に、ここだけの話としてお伝えしたい。「ガンツフェルト効果」だ。ウツウツとしたこの季節、少々アブナイ気分転換として頭の片隅に留めおいても罪はないだろう。
■「ガンツフェルト効果」とは
まず、ガンツフェルト効果とは一体何か? 視覚的な擬似幻覚の一種で、すべての感覚を遮断し、幻覚を引き起こすテクニックとされる。つまり、薬物なしでトランス状態を可能にするのだ。さしずめ、マジックマッシュルームは違法だけど、そんなものよりもっとシンプルに幻覚を見てみたいという人向きといえるかもしれない。
学術雑誌「Cortex」の電子版(2021年6月2日付)に、ドイツのマクデブルク大学がガンツフェルト効果について最新研究を発表している。それによると、ガンツフリッカー(ヴィヴィッドな赤と黒の連続的な点滅)を使った実験では、城やイルミネーションが見える人もいれば、まったく何も変化がない場合もあり、すべての人がイリュージョンを見ることができるわけではないことがわかった。
また、閃光によるフリッカーは視覚的イメージを容易にするものの、実際の幻覚を誘発することはなく、脳への持続的な影響はないとしている。
なお、今回実験に採用されたガンツフリッカーは、現在オンラインでもアクセス可能だ。「Ganzflicker Experience」では「最良の結果を得るためには、ガンツフリッカーを約10分間ご覧ください。PCをフルスクリーンモードにして、気が散らないよう暗い部屋で視聴してください。ホワイトノイズを(ヘッドフォンで)聴くと、より効果的です」と説明している。
サイトの警告文には注意したい。「光感受性てんかんの方は、絶対にリンクをクリックしないでください! また、てんかん患者でなくても、ガンツフリッカーが非常に不快と感じるときは、続ける必要はありません」とある。光感受性てんかんとは、日本では1997年に起こったアニメ『ポケモン』事件が有名だろう。
てんかんがなくて、自己責任で実験をしてみたいという者だけに入場が許されるというわけだ。
研究は「”心の目が見えない”失語症患者を含め、人々の視覚的イメージ能力にはかなりの個人差がある」と報告する。脳がすべての光の意味を理解しようと“つじつま合わせ”することにより起きるガンツフェルト効果は、残念ながら人を選ぶらしい。点滅するスクリーンを眺め、10分足らずで非常にリアルな物体を見ているように感じられる脳の持ち主もいれば、そうでない人も。ある意味、自分がどれくらい想像力豊かなのかチェックできる光学的錯覚テストと呼べるのかもしれない。
暇潰しには面白いかもしれないが、繰り返しになるが体験はくれぐれも自己責任。もしも貴方にバッチリはまれば、新しい世界が開ける(?)かもしれない。
参考:「The Sun」、「Ganzflicker Experience」、「ScienceDirect」、ほか
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