【ガチ】「脳が病気を生み出していた」は本当だった! 実験で判明した“病は気から”!
古くから病は気からと言われるが、本当に脳が病気を生み出していたことが実験で明らかになったという。
イスラエル紙「The Times of Israel」(11月9日付)によると、テクニオン・イスラエル工科大学の研究者らが、健康なマウスの特定の神経細胞を活性化させると、突然、体に炎症が起こる様子を観察したという。これは脳が体調不良を引き起こす力を示しており、そのメカニズムを明らかにしたとのことだ。
テクニオン・イスラエル工科大学の研究者たちは、イスラエル・ハイファ大学およびEMMSナザレ病院の研究者たちと協力して、大腸と腹部に炎症を起こしたマウスの神経細胞の活動を監視した。マウスが回復後に、炎症の際に観察されたのと同じ神経細胞の組み合わせを活性化させたところ、同じ場所に再び炎症が起こったという。研究成果は査読を経て、ライフサイエンス分野における世界最高峰の学術誌「Cell」に掲載された。
「これはマウスが経験した炎症状態を脳が何らかの形で記憶しており、同じ炎症を引き起こす方法を持っていることを示唆しています。マウスと人間には違いがありますが、これは人間の心身症に対する新しい研究の道を開くものです」
そう語ったのは今回の研究を主導した神経免疫学者のAsya Rolls教授だ。具体的には、研究対象がマウスからヒトに移れば、過敏性腸症候群や一部のアレルギーに見られる心身症的要素を理解する道が開かれ、治療法が確立されれば、免疫抑制剤への依存度を減らすことができるかもしれないという。
免疫抑制剤は特定の疾患だけでなく身体の免疫機能を弱めるため、他の疾患にかかりやすくなるという欠点がある。しかし、炎症を引き起こしている脳の活動を抑制することができるようになれば、そのような心配はない。
今後の研究に期待したいところだが、実はマインドフル瞑想も過敏性腸症候群などの治療法として有効だとする研究があり、神経生理学的に有用な効果が期待されている。この先、瞑想がもたらす脳への神経生理学的メカニズムが解明されていけば、心身症治療の大きな希望になるかもしれない。
参考:「The Times of Israel」、ほか
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