8月までに首都直下地震発生か! 海底で不気味な兆候… 甘すぎる最新の死者想定で被害爆増する!

 東京都は5月25日、首都直下地震の被害想定を10年ぶりに見直した。しかし、予想される死者の数が以前より3割少なくなったことで「想定が甘すぎる」などメディアで物議を醸している。さまざまなデータが首都直下地震の発生が目前に迫っていることを示しており、このようなタイミングで甘い被害想定が発表されると、被害が拡大することにつながる恐れもあるのではないか。

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■識者が次々と新被害想定の甘さを糾弾!

 南関東直下地震とも呼ばれる首都直下地震は、関東地方の南部(神奈川県・東京都・千葉県・埼玉県・茨城県南部)で歴史的に繰り返し発生するM7クラス以上の大地震を指す総称だ。まさに日本の心臓部を直撃する巨大地震となり、今さら指摘するまでもなく甚大な被害が予想される。

 しかし、東京都が今回見直した首都直下地震の被害想定では、「建物の耐震化が進んだ」などの理由から死者は6,150人と見積もられた。この第一報に触れて筆者も「これは酷い……」と感じるしかなかった。前回の想定から約10年で建物の耐震化がそれほど急激に進んだとは思えないためだ。すると、案の定というか、メディアから想定の甘さを批判する報道が相次いだ。

 武蔵野学院大学特任教授(地震学)の島村英紀氏は、「地震の被害想定は起きた場所、日時によって全く異なる。耐震化が進んで死者数が減るというのは分かるが、首都直下地震がいつ起こっても不思議ではない今、被害想定といった情報を出すべきではないと思います」(週刊実話WEB、2022年6月16日)と語る。同氏の発言は、単一の地震モデルによって被害想定を出すと、逆に首都圏の住民に根拠のない安心感が生まれてしまうという意味合いもあるのではないか。

 また、元東京消防庁消防官で一般社団法人「日本民間防衛連合会」の金子富夫代表理事も、「たった10年で減災したなど、あり得ない。木造住宅密集地域の不燃化対策もまだまだで、完結していない」(東スポWeb、2022/05/26)と手厳しい意見を述べる。

■前回の被害想定でさえ甘すぎた

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 2012年4月22日に発表された前回の被害想定において、死者は9600人とされていた。これに対して、2013年12月には国の中央防災会議の作業部会が、M7級の首都直下地震の被害想定を「首都圏全体で最悪2万3千人の死者が出る」と予測している。

 この時でさえ、筆者は想定が甘すぎると考え、もっと甚大な被害が想定されることを記事で訴えた。また、同じく過去の記事で紹介しているが、2013年9月にはスイスの再保険会社スイス・リーが「自然災害リスクの高い都市ランキング」をまとめており、ここでは東京と横浜が世界1位となった。海外の調査の方が、どこにも忖度せずありのままの結果を出してくれると言えるかもしれない。

 1923年の関東大震災では、火災による死者が多かった。京都大学名誉教授で地球科学者の鎌田浩毅氏は、「1923年の関東大震災では約10万人が亡くなりましたが、そのうちの9割が火災による死者でした。火災旋風という、高さが最高200m以上の巨大な炎の渦が竜巻のように移動し、火を広げました。木造建物の密集地域は当時と比べて減ったとはいえ現在もたくさん存在します」(NEWSポストセブン、2022年6月5日)と語り、火災による死者の想定も甘いのではないかと訴える。

 100年前に比べて木造の建物が減ったとはいえ、火災旋風の原因が(特にこの10年で)大幅に減ったとは言えないだろう。神戸大学都市安全研究センター教授の吉岡祥一氏は、「火災旋風が危惧されるのは、木造建物エリアだけではありません。都内各地で増える高層ビル街では、突風のビル風が発生します。その風が、火災旋風を巻き起こすようなことも考えられます」(同上)と警告する。

■首都直下地震が目前に迫っている!

 やはり、どう考えても10年前に比べて死者が大幅に減少するとは言えないようだ。そして実際に、筆者は首都直下地震が切迫していることを示す不穏な兆候を発見した。

 それは、過去の歴史を紐解くと、関東南方の伊豆小笠原諸島で海底火山が噴火した後、約1年以内に南関東直下でM6クラス以上の地震が頻繁に起きていたということだ。以下に、過去70年ほどの間に起きた海底火山噴火のうち、それから1年以内に南関東直下をM6.0以上の地震が襲った例を示す。海底火山の名称だけでは位置がわかりづらいため、伊豆・小笠原諸島の海底火山マップも載せる。

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