オランダの最高指導者が「暴徒に切り刻まれて喰われた」集団カニバリズム事件! 世界史の深すぎる闇

オランダの最高指導者が「暴徒に切り刻まれて喰われた」集団カニバリズム事件! 世界史の深すぎる闇の画像4画像は、「Ancient Origins」より

 デ・ウィットの兄コルネリス・デ・ウィットは7月の時点で逮捕され、ハーグのヘバンゲンポールト(現ハーグ監獄博物館)に収監されていた。辞任したデ・ウィットは8月20日、拷問を受けて衰弱し切っていたコルネリスの求めに応じて、ヘバンゲンポールトを訪れた。このとき民衆は同地を取り囲み、建物内に侵入してデ・ウィット兄弟を引きずり出した。

 暴徒と化した民衆は兄弟を虐殺し、死体を絞首台にぶら下げた。後世のフランスの小説家アレクサンドル・デュマは『黒いチューリップ』の中で「民衆は兄弟をズタズタに引き裂き、完全に裸にした後、裸の死体を即席の絞首台に引きずって行くと、未熟な死刑執行人が吊るした」と記述している。さらに「それから、最低の悪党がやって来た。彼らは兄弟が生きている間は敢えて攻撃しなかった。悪党は死体を細かく切り刻み、町へ赴き、ヨハンとコーネリアスの死体の小さな断片を10スーで売った」と続く。

『黒いチューリップ』における描写と同様の噂によると、暴徒は死体から肉を切り取り、それを売ったり食べたりしたという。兄弟の手足や衣服はオークションで観衆に売られ、死体の一部はパブに飾られたとされる。ヨハンとコーネリアスの死体の一部は現在もハーグ監獄博物館に保存されている。

 国に繁栄と平和をもたらした政治指導者も、失脚後は暴徒にリンチされ、死体を食われるという悲惨な末路をたどった。混乱期には野蛮なカニバリズム事件が起こるべくして起こるのかもしれない。

画像は、「YouTube」より

参考:「Ancient Origins」、ほか

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文=標葉実則

タヒねばいいのに → しねはみのり → 標葉実則。エログロオカルトを得意とするライター。世界中の猟奇事件、奇病、フェチ、カルト宗教、オカルト、都市伝説、陰謀論などのアングラ情報を蒐集して文章化します。
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