24の元機密資料から見るアメリカの実像! UFO、エリア51、洗脳実験、原爆開発の裏側(前編)

MKウルトラ計画

 冷戦中にCIAは悪名高い「MKウルトラ計画(Project MK-ULTRA)」に着手した。このプロジェクトはマインドコントロール技術を開発するための極秘の違法な研究プログラムであった。実験では催眠術、生物剤、およびLSDやバルビツール酸系向精神薬などの薬物が人間の被験者に及ぼす影響が検証された。

 一部の専門家はこのプログラムは潜在的な暗殺者の脳を“プログラム”するために使用できるマインドコントロールシステムを開発するように設計されたと示唆している。つまり“自発的暗殺者”を養成するプログラムであったというのだ。

 プロジェクト終了後の1973年、当時のCIA長官であるリチャード・ヘルムズはMKウルトラ計画に関するすべての文書を破棄するよう命じたが、皮肉にもその数年後にプログラムに対する正式な調査が開始された。このプロジェクトは映画にもなった小説『影なき狙撃者(The Manchurian Candidate)』や映画『ヤギと男と男と壁と(The Men Who Stare at Goats)』などの作品の題材になっている。

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画像は「Wikipedia」より

エリア51

「エリア51」ほど陰謀論者やUFO愛好家の注目を集めている施設はない。米空軍管理下のエリア51は、ラスベガスの北西約134kmにあるネバダ州のグルーム湖近くの人里離れた砂漠地帯にある。

 基地を取り巻く数々の疑惑は人々の想像力に火をつけ、エイリアンやUFOを隠しているのではないかという噂が後を絶たず、周囲では頻繁にUFOの目撃や超常現象が報告されている。

 2013年7月に機密解除されたCIAの文書により、エリア51の存在が初めて認められ、この極秘サイトが有名なU-2偵察機を含むさまざまな偵察機のテストに使用されたことが確認された。

 近隣のカリフォルニア州にあるエドワーズ空軍基地の別働拠点としても機能しているこのエリア51は公式には“秘密基地”ではないのだが、そこで行われた研究と活動は、アメリカで最も厳重に秘匿された秘密の1つであることは間違いないようだ。

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画像は「Pixabay」より

プロジェクト・グラッジ

 エリア51は地球外生命体を研究するために設計された秘密基地ではなかったものの、確かに米空軍はUFOの存在を研究していた。

「プロジェクト・グラッジ(Project Grudge)」は、未確認飛行物体を研究するために1949年に開始された小規模のUFO調査部会「プロジェクト・サイン(Project Sign)」として知られる初期のプログラムを引き継ぐものであった。

 一部からの批判の声では、プロジェクト・グラッジは単にUFO報告の真相を暴くために開始されたものであり、実際の研究はほとんど行われていないことが指摘されている。つまりUFOとは既知の現象の誤認や自然現象の偶然の産物であり、そこにミステリーは何もないというスタンスであったのだ。

 空軍大尉でプロジェクト・グラッジの責任者であるエドワード・J・ルッペルトは、この話題に関する著書の中で次のように書いている。

「プロジェクト・グラッジが続いている。UFOは存在しないという前提ですべてが評価されていました。あなたが(UFOのような)何かを見たり聞いたりしても、それを信じてはいけません」

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