英国版「なんでも鑑定団」に出品された珍品5選! 1億円超のお宝から“呪物”まで

 日本の長寿番組に一般人が所有する骨董品を鑑定し価値を査定する「開運!なんでも鑑定団」があるが、イギリスはBBCの「アンティーク・ロードショー」も同様の骨董品や美術品を鑑定する番組だ。この番組には1979年の初回放送以来、実に何千もの品物が登場。1998年に司会がフィオナ・ブルースに変わってからは出てくる品物の多くが歴史的・美術的価値のある、金額も目を見張るようなものに移り変わっている。

 しかし、鑑定される品物の中にはゲストや視聴者、専門家が二の足を踏んでしまうようなものも寄せられていた。日本で言うなら呪物に分類されるものと言えるだろうか。犯罪に使われたものから奇妙な人形まで、この度Daily Star紙が番組に登場した奇妙な品々を特集していたので紹介したい。

・非常に価値があった邪悪な人形

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 昨年、この番組で紹介された高価な人形が、あまりにも邪悪な見た目をしていたために視聴者を怖がらせることとなった。

 その人形は50年以上持ち主の家にあったもので、髪の毛もぼさぼさで肌は薄汚れ、ひび割れていた。しかし人形を詳しく調べた結果、専門家はこの人形が1715年に作られた可能性が高いと結論を出したのだ。

「この人形は36年間アンティーク・ロードショーに出演してきた中で、最も興味深く、珍しい人形であることを認めざるを得ません。しかし、これは人形ではなく、まるで”遺体 “です。葬式用の胴体だと思いました。」

 確かにあまりに恐ろしい見た目のため、専門家が身も蓋もない発言をするのも致し方ないかもしれない。だが彼は次のように続けたのだ。

「しかし、この人形は1715年に作られたものである可能性があります。本当にこの人形が1715年に作られたことが証明できれば、1~2万ポンド(約170~340万円)はするはずだと思います。非常に歴史的価値の高いものなのです。」

 ちなみに持ち主によれば、この人形は二束三文で手に入れたものだそう。なんとも驚きの鑑定結果となった。

・もっとも奇妙なオブジェクト

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画像は「Daily Star」より

 2021年は番組に専門家として出演しているマーク・アラム氏が出品された奇妙な品物の価値を評価することを拒否し、物議を醸す事態となった。

 ゲストが持ち込んだのは彫刻が施されたエイリアンのような人形で、アラム氏を大いに困惑させ、「これは、私が長い間見てきた中で、最も奇妙で、最も謎めいた小さな物体だ」とコメントさせたのだ。

 出品者はこの品物が発見に至った経緯について次のように述べた。

「私たちは敷地の裏を掘削していたのですが、建設業者が崩れた古い石炭小屋と思われるものを発見したのです。その瓦礫の中に、奇妙な形の小石が置いてあったんです。」

 アラム氏は結局その物品が何であるか特定できなかったため、価値をつけることができなかったと後に認めている。

・約1億円の美術品

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画像は「Daily Star」より

 2018年、番組で紹介された中で最も価値のある物品が登場した。それは水のような彫刻がなされたロッククリスタルの花瓶に金の小枝が入っているという作品。所有者であるStamford Cartwright氏は番組放映後に次のように語っていた。

「とても価値のあるものだと直感していましたが、アンティーク・ロードショーの宝石専門家であるジェフリー・マン氏が『おそらく100万ドル(約1億4千万円)以上だと思う』 “と言った時には、本当に驚きました。」

 ジェフリー・マン氏によれば、この作品はロシアにて19世紀より王室御用達の宝飾品を作っていたデザイナー、ファベルジェの傑作の一つだったそう。マン氏もこの作品については当然知っていたそうだが、「これがロードショーに出展されるとはまったくの予想外でした」と語っている。

 この作品は放映当時、アンティーク・ロードショーで史上3番目に高額査定を受けたアイテムとなった。

・犯罪モノポリー

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画像は「Daily Star」より

 2013年、古いモノポリーのボードが番組に持ち込まれた。一見ただのアンティークなおもちゃだったが、実はこのモノポリーは1963年に大列車強盗事件を起こしたことで有名なロニー・ビッグスとその仲間たちが、警察から身を隠している間に暇潰しとして遊んでいたものだったのだ。彼らはおもちゃのお札ではなく本物の金で遊んでいたそうで、彼らが逮捕された後にこのボードはテムズバレー警察の証拠品として押収されていた。

 かなりの歴史的価値がつくお宝のように思えるかもしれないが、鑑定した専門家のジョージ・アーチデール氏は「犯罪に関係したものに高額査定を下すことはおかしい」とし、価格は100~200ポンド(約1万7千円~3万4千円)とごく普通のゲーム相当の評価を下していた。

・タイタニックベア

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画像は「Daily Star」より

 2016年には一般家庭から古びたテディベアが持ち込まれた。食器棚の上に置かれたまま何年も過ごしていたその黒いテディベアは、実はタイタニック号で命を落とした子供たちへの追悼として1912年にシュタイフ社が製造した非常に珍しい記念テディベアだったのである。

 当時は600体ほどしか作られなかったこともあり、専門家の査定の結果20万ポンド(約3400万円)という途方もない価値があることが判明。持ち主は唖然としたそうだ。

参考:「Daily Star」ほか

【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】

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文=勝木孝幸(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

ミステリーニュースステーションATLAS編集部員
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