古代の科学技術を伝える「カタカムナ文献」とは? 失われた文明が実在か妄想の産物か

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画像は「Getty Images」より

 カタカムナ文献とは、カタカムナ文字という独自の文字で綴られた古史古伝の書物である。上古代と呼ばれる有史以前のはるか昔に栄えた高度な文明を示唆する、謎の文献とされている。

 昭和25年ごろ、楢崎皐月(ならさきたつき)という人物が、兵庫県金鳥山中で電位測定調査を行なっていたところ、平十字(ひらとうじ)と名乗る猟師から機材の設置に対する苦情が訴えられた。楢崎はすぐにその聞き入れを承諾すると、感謝をした平十字からある巻物を見せられた。それは、カタカムナ文字で記された古史古伝の書物であり、楢崎はその筆写を特別に許されたというのだ。現在までに残るカタカムナの80ほどの文面(カタカムナウタヒ)は、この楢崎の書写によるものであるという。

 カタカムナ文献の内容は、楢崎の解読によると歴史についてよりも科学面の叙述が多いのが特徴であるという。使用されているカタカムナ文字は、円と十字を組み合わせたような幾何学的な図像であり、その文面も渦巻きを描くように記されているという極めて奇妙なものである。研究者によると、超古代に存在したカタカムナ人の知恵や文化を記したものであるという認識であるようだ。

 現代において、カタカムナは多くのスピリチュアリストによって語られており、曰くカタカムナ文字は一字ごとに多様な意味を含んでおり、唱えることで超感覚を得ると解されている。ただし、原本である巻物の実在や、カタカムナ神社と呼ばれる神社の特定などは、今なお不明であるため、『竹内文書』などのように偽書の一つとしてみなす主張もある。

 ちなみに楢崎皐月という人物は、そもそも物理学者・電気技術者として活動しており、一部では天才的な科学者と囁かれていたそうだが、一方で学界からはほとんど評価されておらずその名前を知る者もほとんどいなかったという。カタカムナ文献は、そのような“天才的”なひらめきの下で精緻に編まれ生み出された妄想の産物にすぎなかったのか。それとも、自身の直感した世の仕組みをあえて筆写の逸話によって広めようとした戦略的な啓蒙書であったのか。真相は謎のままである。

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文=にぅま(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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