本末転倒…新型コロナの「ワクチン未接種」で解雇された兵士に再入隊を要請 = 米軍

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 新型コロナウイルスとそのワクチンは、何度も大きく時代を変えるのかもしれない。

 米国陸軍は、新型コロナウイルスのワクチン接種を拒否して解雇された兵士たちに対して、再び軍務に戻るよう要請し、彼らの軍事記録の修正も許可しているという。

 わずか2年前、ペンタゴン(アメリカ国防総省)は新型コロナウイルスワクチンを拒否する兵士を喜んで解雇していた。そして「これらの解雇は軍の戦闘準備に影響を与えない」と断言していたのである。

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 海兵隊のデイビッド・オッティグノン中将は、「戦闘準備に対する運用上の影響はない」と断言し、「海兵隊のリーダー、下士官、その他の兵士の欠如によって影響を受けたという例は報告されていない」と議会に報告している。

 海兵隊は他の部隊と比べて最も多くの兵士を解雇している。その数は1,968人に達し、その20%が名誉除隊を受けている。これは約215,000人の総兵力のわずか1%未満である。しかし、実際には戦闘準備に影響が生じた。潜在的な新兵が入隊を拒否したのである。なぜなら、健康な若者の多くは新型コロナウイルスのワクチン接種を嫌っていたからだ。

 結果、17,000人以上の兵士がワクチン接種を拒否した。ワクチンの急速な開発に関連する安全性への懸念や、mRNAに関する誤情報、および製剤やテストに使用された胎児細胞株に関する懸念を理由に挙げた。この論争がニュースで騒がれれば騒がれるほど、接種を見合わせようとする隊員が増えたと『ミリタリー・タイムズ』紙は報じている。

 また、解雇された兵士の数は8,339人にも及んだ。アフガニスタンで悲惨な死を遂げた2,402人の兵士の3倍もの数にあたる。なお、解雇された兵士は皆優秀であり健康であったという。

 陸軍のテリー・ケリー中佐によると、2,767人の兵士が「将官による文書叱責」を受け、それにより軍内での昇進や転任の機会が奪われた。また、軍には残っているものの、2人の大隊指揮官と4人の他の士官が職務を解かれることとなった。

 現在、軍は採用目標を25%も下回っている。新型コロナウイルスのワクチン接種などの理由で、「陸軍の現役兵士数は、2021年末の当初の485,000人から現在の約452,000人に減少した」という。

 現在、アメリカでは新型コロナウイルスワクチンはほとんど忘れられているが、義務化の苦々しさは記憶されるべきなのかもしれない。

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(文=青山蒼)

TOCANA編集部

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