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「小児性愛島」行きエプスタインの名前リスト　自家用ジェット機に乗ったセレブたち

2024.01.11 12:00 文＝仲田しんじ

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　2019年に拘留中に自殺したジェフリー・エプスタインに関わった人物の詳細リストが遂に法廷で公開されることになった。小児性愛者御用達のあの“ロリコン島”に足を踏み入れた人物のリストにはどんな著名人の名前が記載されていたのか――。

■「ロリータ・エクスプレス」搭乗者名簿の公開へ

　2019年8月に拘置所で自ら命を絶ったジェフリー・エプスタインは生前、所有する島の豪邸でアカデミー賞受賞俳優や科学界の偉人、さらには王族らをもてなしていた。この島は単なる有名人のパーティー会場ではなく、児童虐待、強姦、乱交、性的暴行が行われたとされる物騒な場所でもあったのだ。

　匿われた少女たちがセレブを相手に売春をしていたといわれている“ロリコン島”、正確にはカリブ海にあるリトル・セント・ジェームス島に出入りしていた著名人のリストが、米ニューヨーク州の裁判所の命令で先日公表された。どんな名前が挙がっているのか。

　リトル・セント・ジェームス島へのアクセスはもっぱらエプスタインのプライベートジェット機、通称「ロリータ・エクスプレス」が使われていたのだが、このジェット機の“搭乗者名簿”が公開されたのである。いったいどんなセレブが名を連ねていたのか。

●クリントン元大統領
　ビル・クリントン元大統領は2019年の声明で、エプスタインの自家用機での旅行には、自身の慈善団体「クリントン財団」のスタッフや支援者が同行していたと説明している。　

●アンドリュー王子
　アンドリュー王子は1990年代にエプスタインとの交流がはじまったという。被害者の元モデルの女性が“ロリコン島”にアンドリュー王子がいたことを証言している。

●トランプ前大統領
“不動産王”時代のドナルド・トランプ氏はエプスタインとの間に15年来の交流がありいくつかのツーショット写真が遺されている。

●レスリー・ウェクスナー
　アメリカの億万長者の実業家で、「バス・アンド・ボディ・ワークス」社の創設者兼名誉会長であるレスリー・ウェクスナーの財産をエプスタインが管理していた時期があるということだ。

●ケヴィン・スペイシー
　2022年10月に俳優のケヴィン・スペイシーが自身に対する別の性的暴行事件で証言した際、エプスタインの飛行機に乗っていたことを認めた。

●クリス・タッカー
　俳優・コメディアンのクリス・タッカーは2002年にクリントン財団の旅行に同行したが、その時のジェット機がエプスタインの自家用機であることは知らなかったと2021年に語った。

●ムハンマド皇太子
「ニューヨーク・タイムズ」のジェームズ・B・スチュワート記者によると、かつてエプスタインはサウジアラビアのムハンマド皇太子がマンハッタンの邸宅を何度も訪れ、皇太子の額入り写真を壁に飾っていたと話していたという。

●イーロン・マスク
「ニューヨーク・タイムズ」紙の記者は、2018年にイーロン・マスクは米証券取引委員会（SEC）との間で起きたトラブルを解決するためにエプスタインに接触して助言を求めたという。

●ビル・ゲイツ
　2019年10月に発表された「ニューヨーク・タイムズ」紙の調査報道では、2011年のエプスタイン被告の有罪判決後、ゲイツがエプスタインと複数回面会しており、その中にはエプスタインのマンハッタンのタウンハウスでの少なくとも3回の面会も含まれていたことが報じられている。

●リード・ホフマン
「ウォール・ストリート・ジャーナル」の報道によると、「LinkedIn」の共同創設者リード・ホフマンはホフマン氏2014年にMITメディアラボ所長のジョイ・イトーと共にカリブ海のエプスタイン氏のリトル・セント・ジェームス島を訪れていたという。

●デビッド・カッパーフィールド
　2024年1月3日に開封されたエプスタインの顧客リストに関連する法廷文書には、マジシャンのデイビッド・カッパーフィールドの名前が記載されている。

　公開された文書にはこのほかにも多くのセレブ、著名人の名前が陸続と記載されているということだが、被害者の1人であるルイーズ・ジュフルさんの代理人を務める法律専門家、シグリッド・マコーリー氏は、新たな文書の開示によって「エプスタインがどのようにして何十年もの間、巨大で世界的な性的人身売買事業を運営し、罪を逃れたかが解明されるだろう」と述べている。

　公開された“エプスタインの名簿”のニュースが今後しばらくは世を賑わせることになりそうだ。

※順次リストが公開されている法廷記録サイト

参考：「Daily Star」、「Business Insider」ほか