身長24メートル!?伝説の巨人は実在したのか!巨大過ぎる人骨が博物館で展示されていた

 4万年前のヨーロッパ大陸に身長24メートルの巨人が歩き回っていたのか――。1939年に発掘されたという巨大過ぎる人骨がイタリア・ナポリの博物館で展示されていたのだ。

■身長24メートルの巨大人骨

 古代ギリシアの叙事詩人、ホメロスの物語には現在のイタリア・ナポリ北西にあった都市、クーマエにユリシーズ(オデュッセウス)の船に石を投げた凶暴な巨人であるラエストリゴニア人が住んでいたとの記述がある。この伝説の巨人は実在していたのだろうか。

 1938年、考古学者のアメデオ・マイウリの調査チームがクーマエのアクロポリスでの発掘作業中にジュピター神殿の西側のファサードで巨大な骨を発見したという。巨大な人型の骨は少なくとも24メートルの身長で、4万年前のものであることが示唆された。これはラエストリゴニア人の遺骨なのか。

 それにしても身長が24メートルもあるというのは驚異的である。10万年以上前に生息していた巨大類人猿、ギガントピテクスでも身長は3メートルにとどまる。ギガントピテクスの8倍の身長ということなるのだ。

 これらの骨はすべて、1939年に開催される予定であった展示会で展示されるはずだったのだが、第二次世界戦争の勃発により展示会の開催が保留され、骨、写真、文書はナポリ考古学博物館の倉庫に保管された。

 戦乱の中でこの骨の存在はすっかり忘れ去られていたのだが、発見から77年の歳月を経て、2015年にナポリ考古学博物館で展示されることになった。

 展示では巨大な頭蓋骨の上部、右手、大腿骨の3点が公開されたということで、期間中に博物館を訪れて目にした多くの来観客を困惑させたに違いないが、2015年の展示館についての情報は少なく、実態がどのようなものであったのかついてはあまりよくわからないようだ。

「espaciomisterio」の記事より

 ジャーナリストで映画監督のジョセップ・ギハーロ氏はこの2015年の展示会の写真が生成AIによるフェイクなのではないかと疑い、あらゆる検索を重ねてみたということだが、実際に2015年にナポリの博物館に展示されていたものであることに間違いはないという。

 世界中に“巨人伝説”は数多く語り伝えられているが、神話上の存在と思われたエストリゴニア人は実在していたのか。そしてその身長は24メートルにも達していたのか。

 にわかには信じ難いこの巨人の人骨なのだが、ネット上でいくつか調べてみたところどうやら“芸術作品”である可能性も濃厚であるようだ。

 2015年の催しは芸術作品の展示会であり、この巨大人骨は「Brigataes」という芸術家集団がポリスチレンで作成した芸術作品であるとの記述が検索でヒットしてくるのである。

 しかし“陰謀論”的な言説では、かつて存在していた巨人の痕跡はある理由から徹底的に隠蔽されているともいわれている。現在ネット上で出回っている“巨人”の人骨写真は、ディスインフォメーションとして撒き散らされたもので、その目的は本物の巨人の存在を紛らわせるためであるとも囁かれている。

 とすればこのナポリの巨人の人骨も邪な目的をもって生み出されたディスインフォメーションなのか。あるいはひょっとしてこの人骨こそが本物の巨人のものであるのか。判断は保留しつつ今後新たな情報がもたらされることを期待したい。

参考:「espaciomisterio」、「My UFO Research」ほか

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文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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