UFO離陸でヤケド! カナダで最も有名なUFO事件「ファルコン・レイク事件」とは?
カナダで最も有名なUFO遭遇事件が、ファルコン湖の湖畔で起こった「ファルコン・レイク事件」だ――。
■UFOの離陸でヤケドを負った目撃者
さかのぼること57年前の1967年5月20日、カナダ・マニトバ州にあるファルコン湖の湖畔近くで発生したUFO遭遇事件は、「ファルコン・レイク事件」として今でもカナダで最も有名なUFO事件として語り伝えられている。
その日、産業エンジニアのステファン・ミカラク氏(当時51歳)は、個人的なライフワークである地質学研究の一環で、ファルコン湖周辺の鉱物の調査、試掘を行っていた。この周辺の岩石から石英や銀が採れることでも知られている地域であった。
美しい大自然に囲まれて岩石の調査に熱中していたミカラク氏であったが、湖畔に巨大な円盤型の物体が堂々鎮座していることに気づき驚く。メタリックな眩い輝きを放つ直径10メートルほどの円盤型の物体が湖畔に着陸しており、近くの上空にはもう1機の円盤が宙に浮いていたのだった。
停泊していると思われるこの巨大な円盤に思わず近づいていったミカラク氏だが、至近距離から精巧に作られた円盤の外装を眺めつつ、手を伸ばして表面に触れてみようとした瞬間、円盤の推進機関が突然始動し離陸した。その際に機体から瞬間的に熱と炎が放出され、ミカラク氏が着けていたグローブとシャツが焼け焦げたのだ。
ミカラク氏の身体的ダメージも当然ながら相当なもので、まだ一部が燃えているシャツをその場で脱ぎ捨て、なんとか力を振り絞って野原を歩き宿にたどり着いた。
病院でヤケドの治療が施されたのだが、円盤の排気パネルのデザインを反映したかのように、腹部にブロックパターンのヤケドができていた。そしてこの一件後の数週間にわたって、ミカラク氏は激しい頭痛、吐き気、体重減少、失神、下痢に苦しんだのだが、それはまるで放射線被ばくによる症状のようであった。
ミカラク氏のかかりつけ医はこの奇妙な症状を正確に診断することはできず、一度は大病院に送る手続きをとったのだが、どういうわけかその後精密検査を受けることはなかった。
この症状の一方でミカラク氏はカナダ連邦警察隊やカナダ空軍をはじめとする当局から、この件について詳しい事情聴取を受けた。ミカラク氏は事件の詳細を語るとともに、この時に間近で見た円盤の姿をできる限り正確に絵に描いた。現場捜索も行われ、焦げたグローブと帽子、シャツも発見されて回収された。
こうして明るみになった事件はメディアでも大きな話題を呼び、「ファルコン・レイク事件」として語り継がれることになったのだ。ちなみにミカラク氏は1999年に83歳で亡くなっている。
■再び高まるカナダのUFO熱
今に至るまでこの「ファルコン・レイク事件」について当局は何の説明もできないとしている。
これに業を煮やしたカナダのサイエンスライターでUFO研究家のクリス・ルトコフスキ氏は、ミカラク氏の家族と協力して、氏が遺した「ファルコン・レイク事件」についての資料と情報をできる限り収集して保管する作業に着手した。
この作業の過程でルトコフスキ氏は、ミハラク氏の息子のスタン・ミカラク氏との共著となる「ファルコン・レイク事件」についての著作「When They Appeared: Falcon Lake 1967: The Inside Story of a Close Encounter」を出版したのだ。
そしてルトコフスキ氏はカナダ国内でのUFO事件のデータベースを構築、充実させることを思い描き、この「ファルコン・レイク事件」を含むこれまで収集したUFOに関する資料をマニトバ大学のアーカイブスである「University of Manitoba Archives & Special Collections」に寄贈した。UFOについての情報がオープンになることで、解明の糸口が見つかることが期待されている。
2019年11月には、このマニトバ大学でルトコフスキ氏とスタン・ミカラク氏が「ファルコン・レイク事件」についての講演を行い、ミカラク氏の焼け焦げた帽子とシャツが初めて一般公開された。
カナダでのUFO熱は昨今再び高まっており、2018年4月にはカナダ造幣局がこの「ファルコン・レイク事件」を記念した20カナダドル記念硬貨を発売している。
あらためて脚光を浴びる50年以上前の「ファルコン・レイク事件」とともに、カナダでのUFO目撃情報からも目が離せそうにない。
参考:「CBC Digital Archives」、ほか
※当記事は2019年の記事を再編集して掲載しています。
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2024.10.02 20:00心霊UFO離陸でヤケド! カナダで最も有名なUFO事件「ファルコン・レイク事件」とは?のページです。UFO、未解決、ファルコン・レイク事件などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで