歴史の陰で戦争を予言した5人の予言者たち。原爆投下、第二次世界大戦、現代の紛争まで…

イメージ画像 Created with AI image generation (OpenAI)

 世界が再びきな臭い匂いに包まれている今、私たちは歴史の陰で未来を「見ていた」とされる人物たちの言葉に、改めて耳を傾けるべきなのかもしれない。彼らは何を予見し、何を警告しようとしていたのか。偶然か、神の啓示か、それとも鋭い洞察力か。ここでは、戦争という人類の悲劇を驚くべき正確さで予言した、5人の予言者たちを紹介する。

1. 理性で未来を射抜いた金融家:イヴァン・ブロッホ

Biesiada Literacka, 1902年出典, パブリック・ドメイン)

 予言が必ずしも超能力の産物ではないことを、イヴァン・ブロッホは証明している。彼は予言者ではなく、ポーランドの銀行家であり鉄道金融家だった。しかし、彼は趣味で始めた近代戦争の研究に没頭し、1898年に出版した全6巻の著作『未来の戦争』で、第一次世界大戦の様相を恐ろしいほど正確に描き出した。

 彼は機関銃や殺傷能力の高いライフルの登場により、旧来の開けた場所での突撃は無意味になると分析。「未来の戦争では、スペード(塹壕を掘るシャベル)がライフルと同じくらい重要になる」と述べ、両軍が塹壕に籠城する泥沼の消耗戦を予測したのだ。経済的・社会的な崩壊、飢饉、疫病の蔓延…。彼の警告は軍指導者たちに一笑に付されたが、その16年後、ヨーロッパは彼が描いた通りの地獄を経験することになった。

2. 眠りながら神の啓示を得た予言者:エドガー・ケイシー

パブリック・ドメイン(出典

「眠れる予言者」として史上最も有名なエドガー・ケイシー。彼は睡眠状態でトランスに入り、病気の診断から未来予知まで、数々の奇跡的なリーディングを行った。彼の予言の中でも特に有名なのが、第二次世界大戦に関するものだ。

 1935年、彼は「オーストリア、ドイツ、そして日本が同盟を結ぶ」と述べ、世界が軍事主義によって火の海になるだろうと警告した。この予言は、1940年の日独伊三国同盟の締結によって現実のものとなる。さらに彼は、1947年に発見される「死海文書」についても、その存在を詳細に語っていた。彼の死から2年後、実際に死海文書が発見され、世界は再び彼の能力に驚愕した。

3. 日本の悲劇を予言した移民:ジン・チョウ

画像は「SANTA BARBARA HISTORICAL MUSEUM」より

 20世紀初頭にカリフォルニアで暮らした中国人移民、ジン・チョウ。彼は果物農家でありながら、驚くべき予知能力を持っていた。1920年代、彼は「1925年6月29日にサンタバーバラで地震が起きる」という張り紙を郵便局に掲示し、見事に的中させた。

 しかし、彼の予言はそれだけではない。彼は1923年9月の関東大震災(死者10万人以上)も予測していたとされる。さらに日本人にとって最も衝撃的なのは、彼が残したこんな言葉だ。「人々は日本の強力な軍隊が世界を威嚇すると言う。しかし、日本は心の底で西側諸国を恐れている。一発の大きな弾丸が、日本を破壊するだろう」

 この言葉が1945年に投下された2発の原子爆弾を指していることは、もはや疑う余地もないだろう。彼は真珠湾攻撃の約10年前に、日米間の戦争も警告していたという。

4. 現代の紛争を見通す「新ノストラダムス」:クレイグ・ハミルトン=パーカー

画像は「YouTube」より

「新ノストラダムス」の異名を持つ英国人、クレイグ・ハミルトン=パーカー。彼はブレグジット(英国のEU離脱)、トランプ大統領の当選、そしてエリザベス女王の死など、近年の大きな出来事を次々と的中させてきた。

 そんな彼が警告していたのが現代の戦争だ。彼はロシアによるウクライナ侵攻が始まる1年も前からその可能性を予言。侵攻開始の12日前にも改めて警告を発し、やがてヨーロッパ全土がこの紛争に巻き込まれ、英国がウクライナに兵器を供給することになると述べていた。彼の予言は、今まさに私たちの目の前で現実となりつつある。

5. SNS時代の「生けるノストラダムス」:アトス・サロメ

画像は「YouTube」より

 ブラジル出身のアトス・サロメもまた、「生けるノストラダムス」と呼ばれる現代の予言者だ。彼は2023年に、イスラエルとイランの間の緊張が危険なレベルまで高まると警告。その言葉通り、2024年4月、イスラエルによるシリアのイラン関連施設への空爆をきっかけに、両国は直接的な報復合戦に突入した。

 サロメは、この衝突が「より暗く、より暴力的な紛争の始まりに過ぎない」と警告している。さらに彼は、AI(人工知能)が制御不能なレベルに達し、交通やサイバーセキュリティの分野で取り返しのつかない決定を下す未来も予見しており、その警告は現代社会に新たな影を落としている。

 彼らの言葉は、単なる偶然か、それとも未来からの警告か。彼らの予言が不気味なほどのリアリティを帯びているのは、彼らが人間の歴史が繰り返す愚かさの本質を見抜いていたからなのかもしれない。

参考:Listverse、ほか

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