脳から18cmの「生きた虫」! 数年前の“生食”が招いた悪夢の正体

中国で、ある男性の脳から長さ18cmにも及ぶ「生きた虫」が摘出されるという、にわかには信じがたい手術が行われた。突然の失神、けいれん、口から泡を吹くといった深刻な症状の原因は、数年前に無謀にも行った「ある行為」によって体内に侵入し、脳に巣食った寄生虫だった。
突然のけいれんと、その1年前の“予兆”
この悪夢に見舞われたのは、中国メディアで「リーさん」とだけ報じられている男性だ。先月末、彼は突如として意識を失い、けいれんを起こして口から泡を吹くという危険な状態で病院に緊急搬送された。
実は、この深刻な事態が起こる約1年前、彼には“予兆”があった。視界にモザイクのようなものが現れ、目の中に異物があるような奇妙な感覚に襲われたのだ。眼科を受診したものの異常は見つからず、MRI検査で初めて目の奥に異物が確認された。しかし、その時には症状が消えていたため、彼は手術を拒否。この決断が、脳内で招かれざる客が成長する時間を与えてしまった。
そして今回、容態が急変したリーさんに対し、医師たちは再びMRI検査を実施。脳内に潜む異物が「生きた虫」であると断定し、緊急の開頭手術に踏み切った。手術中、執刀医はうごめく白い寄生虫を、傷つけることなく慎重に、そして完全な形で取り出すことに成功した。その長さは、実に18cmもあった。

なぜ脳に寄生虫が? 原因は「ヘビの胆嚢」の生食
手術は成功したが、最大の謎が残された。一体どうして、こんなにも長い寄生虫が男性の脳に入り込んでしまったのか?
医師たちが問い詰めると、リーさんは数年前に犯した、ある無謀な行為を思い出した。彼は遊び半分で捕まえたヘビの「胆嚢(たんのう)」を、その場で生きたまま飲み込んだというのだ。当時は何とも思わなかったその行為が、ヘビの体内に潜んでいた寄生虫の幼虫を、自らの体内へと迎え入れる結果となった。幼虫は体内を移動し、最終的に脳にたどり着き、そこで静かに成長を続けていたのである。
ゲテモノ食いに潜む恐怖「スパルガヌム症」
この恐ろしい寄生虫の正体は、「スパルガヌム」と呼ばれるマンソン裂頭条虫の幼虫だ。スパルガヌムは、カエル、ヘビ、鳥などの体内に潜んでいることが多く、これらの肉を生で食べたり、加熱が不十分な状態で摂取したりすることで人間に感染する。
体内に侵入した幼虫は、筋肉や皮下組織、そして時には目や脳といった極めて危険な部位に移動し、そこで成長する。脳に寄生した場合は、けいれんや麻痺、意識障害といった深刻な神経症状を引き起こし、最悪の場合は死に至ることもある。
幸いにも、リーさんは手術から10日後には無事に退院し、完全な回復が見込まれているという。医師たちは、彼のこの壮絶な体験が、安易なゲテモノ食いや生食の危険性を人々に伝える「教訓」となることを願っている。ほんの少しの好奇心や蛮勇が、取り返しのつかない事態を招くことがあるのだ。
参考:Oddity Central、ほか
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2024.10.02 20:00心霊脳から18cmの「生きた虫」! 数年前の“生食”が招いた悪夢の正体のページです。ヘビ、寄生虫などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで