いまだ発見されざる5つの「失われた伝説都市」黄金都市エル・ドラードからアーサー王の都まで

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 インディ・ジョーンズのように古代の謎を追い求める冒険物語は、いつの時代も私たちの心を鷲掴みにする。中でも「失われた都市」という響きには特別なロマンが宿っている。伝説の超古代文明アトランティスはあまりにも有名だが、世界にはそれ以外にも、数世紀にわたって探検家や歴史家を魅了し続ける、謎に包まれた伝説の都市が存在するのだ。

 それらは単なる空想の産物なのか、それとも歴史の闇に埋もれた真実なのか。ここでは、地図に載ることのない5つの「失われた伝説都市」を紹介しよう。

1. 探検家が消えたジャングルの奥地「失われた都市Z」

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出典:Manuscript 512(パブリックドメイン)リンク

 1925年4月、イギリスの探検家であり考古学者でもあったパーシー・フォーセットは、ブラジルのジャングルへと足を踏み入れた。彼が探し求めていたのは、自ら「Z」と名付けた失われた古代都市。しかし、これが彼の最後の冒険となった。フォーセットと彼の探検隊は、アマゾン川の支流域で消息を絶ち、二度と戻ることはなかった。

 彼をそこまで駆り立てたのは、リオデジャネイロの国立図書館に眠る「マニュスクリプト512」という古文書だった。1753年にポルトガルの探検家が記したこの文書には、マト・グロッソ地方の奥地で、古代ギリシャの都市を彷彿とさせる城壁に囲まれた都市を発見したと記録されていた。フォーセットは、この文書を信じ、ジャングルに眠る“エル・ドラド”を見つけようとしたのだ。アトランティスと同様、失われた都市Zは今なお深い謎に包まれ、多くの専門家は伝説に過ぎないと考えている。

2. 理想郷シャングリラとも呼ばれる聖地「シャンバラ」

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 単なる失われた都市ではなく、強力な「王国」として語り継がれているのがシャンバラだ。「シャングリラ」という名でも知られ、ヒンドゥー教とチベット仏教において極めて重要な聖地とされている。

 伝説によれば、その王国は雪深い山々に囲まれ、8枚の花弁を持つ蓮の花のような形に設計されているという。その中央には首都カラパがあり、シャンバラの王がそこから世界を統治していたとされる。また、ヒンドゥー教の聖典では、シャンバラはヴィシュヌ神の最後の化身であるカルキが生まれ、新たな黄金時代を到来させる場所としても描かれている。

3. アステカ文明の故郷「アズトラン」

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アズトランからチャプルテペックへの移住の地図 By Gemelli Careri – Voyage Round the World, Public Domain, Link

 かつてアメリカ大陸で絶大な力を誇ったアステカ文明。その伝説上の故郷とされるのが、アズトランだ。「アメリカ版アトランティス」とも呼ばれるこの都市は、その名が「北の地」あるいは「白い場所」を意味することから、北米のどこかに存在したと考えられている。

 アステカの年代記には、彼らがアズトランから現在のメキシコシティの地へ移住を開始したのが「1064年5月24日」であると、具体的な日付まで記されている。しかし、その正確な場所は全く分かっておらず、現代の米ユタ州にあったとする説など、様々な憶測を呼んでいる。

4. コンキスタドールを狂わせた「黄金都市エル・ドラード」

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地図にも描かれた「エル・ドラード」”Lac ou Mer de Parime” と記載された湖の左側に”Manoa o el Dorado”と記載されている パブリック・ドメイン, リンク

 アトランティスに次いで有名な伝説といえば、南米に眠るとされるエル・ドラードだろう。その名の通り、すべてが黄金でできているというこの都市の噂は、多くのコンキスタドール(スペインの征服者)たちを狂気じみた探検へと駆り立てた。

 この伝説の元になったのは、コロンビアのムイスカ族に伝わる儀式だ。彼らの王は、毎朝全身に金粉を塗り、夜になると聖なるグアタビータ湖でそれを洗い流し、莫大な富を湖に捧げていたという。この話がヨーロッパに伝わる過程で、いつしか「黄金でできた都市」の伝説へと姿を変えたのだ。フランシスコ・デ・オレリャナやウォルター・ローリーといった名だたる探検家たちがその発見に生涯を捧げたが、誰も黄金の都にたどり着くことはできなかった。

5. アーサー王が君臨した伝説の王国「キャメロット」

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By Gustave DoréEnid, by Lord Alfred Tennyson. London: Edward Moxon & Co., 1868., Public Domain, Link

 円卓の騎士を率いた伝説の王、アーサー。彼が拠点とした城塞都市がキャメロットだ。アーサー王が数々の戦いを繰り広げたこの王国は、アーサー王伝説の世界そのものを象徴する存在として描かれてきた。

 しかし、他の伝説都市と同様、その正確な場所は謎に包まれている。そもそもキャメロットの名が歴史に登場するのは12世紀のフランスのロマンス文学が最初であり、多くの学者は、キャメロットが完全にフィクションの世界の産物だと考えている。それでもなお、イギリスのどこかにその痕跡が眠っていると信じる人々は後を絶たない。

 これらの都市は、もはや地図の上に見つけることはできないかもしれない。しかし、失われたからこそ、その伝説は輝きを増し、私たちの冒険心をかき立て続けるのだ。

参考:The Ancient Code、ほか

TOCANA編集部

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