火葬されたはずが人体展へ? 謎の死を遂げた息子の遺体なのか… 身元を巡る母親の訴えが波紋を呼ぶ

ラスベガスの博物館に展示された身元不明の遺体――その正体は、不可解な死を遂げた自分の息子かもしれない。愛する息子を失った母親が、ある衝撃的な主張を行い、波紋を呼んでいる。
「あれは私の息子の遺体だ」
キム・エリックさん(54)は、ラスベガスで開催されている「リアル・ボディーズ(Real Bodies)」展で、息をのむような光景を目にしたと主張している。そこには、皮膚を剥がされ、内臓や筋肉が露わになった人間の遺体が展示されていたのだが、彼女はそれが2012年に亡くなった息子、クリスさんの遺体であると確信したのだ。
「初めてその遺体を見たとき、すぐに息子だとわかりました。言葉にならないほどの苦痛でした」と、キムさんはメディアに語っている。彼女は現在、展示されている遺体のDNA鑑定を求めており、それが本当に自分の息子であるかどうかを確かめようと必死だ。

不可解な死と消えない疑惑
事の発端は2012年11月、当時クリスさんが祖母の家で遺体となって発見されたことに遡る。警察は、彼が睡眠中に心臓発作を起こし、安らかに亡くなったと説明した。
しかし、キムさんはその説明に納得できなかった。葬儀も行われないまま火葬されたと聞かされ、手渡されたのは遺灰が入った小さなペンダントだけ。不審に思った彼女が警察に再捜査を求めると、数週間後に送られてきた現場写真は、警察の説明とは全く異なるものだった。
写真に写るクリスさんの体は傷だらけで、拘束されたような痕跡があったという。「腕や胸、腹部に拘束されたような跡がありました」とキムさんは振り返る。さらに、毒物検査の結果、致死量のシアン化物が検出されたことで、彼女は息子が何者かに殺害されたと確信した。
博物館の遺体に見つかった「一致点」
2018年、キムさんは「リアル・ボディーズ」展の存在を知り、展示されている遺体の写真を見て衝撃を受けた。その遺体の頭蓋骨には、クリスさんが負っていたはずの深い亀裂と酷似した特徴があったのだ。「息子の右こめかみにあった頭蓋骨骨折と、展示遺体の特徴が一致しているのを見て、直視できませんでした」と彼女は語る。
さらに不自然な点として、クリスさんにあったはずの特徴的なタトゥーが見当たらないことを挙げた。通常、タトゥーは遺体保存処理を行っても残るものだが、展示遺体のその部分は皮膚ごと削ぎ落とされているように見えたという。キムさんは、身元を隠すために皮膚が剥がされたのではないかと疑っている。

博物館側の反論と深まる謎
一方、「リアル・ボディーズ」展を運営するImagine Exhibitions社は、キムさんの主張を全面的に否定している。「ご家族には同情いたしますが、その主張に事実的根拠はありません」とし、問題の標本は2004年から展示されており、クリスさんの死以前から存在していると説明した。また、すべての遺体は中国から倫理的に調達されたものであり、身元の特定は不可能だとしている。
警察も事件性はなかったと結論付けているが、キムさんの疑念は晴れない。誰かが息子を奪い、その遺体を展示物に変えてしまったのではないか――。彼女は真実を求め、今も孤独な闘いを続けている。
参考:Daily Star、ほか
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2024.10.02 20:00心霊火葬されたはずが人体展へ? 謎の死を遂げた息子の遺体なのか… 身元を巡る母親の訴えが波紋を呼ぶのページです。ラスベガス、遺体などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで