ツングースカ大爆発、恐竜を絶滅させたチクシュルーブ衝突、価値700垓ドルの金属小惑星まで! 知られざる宇宙の岩の正体

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 毎年6月30日は、国連が定めた「国際小惑星デー」だということをご存知だろうか。これは、宇宙を漂う「空飛ぶ岩石」の科学的価値を称えると同時に、それが地球にもたらす「衝突の脅威」についての認識を高めるための記念日だ。

 とはいえ、多くの人にとって小惑星は「SF映画でブルース・ウィリスが核爆弾を埋め込みにいくやつ」くらいの認識かもしれない。そこで今回は、国際小惑星デーにちなんで、火星と木星の間を漂うミステリアスな宇宙の岩塊についての、ちょっと怖い(そして少し夢のある)トリビアを駆け足で紹介しよう。

記念日の由来は「ツングースカ大爆発」

 そもそも、なぜ6月30日が「小惑星デー」なのか。それは有史以来、地球が経験した「最大の小惑星衝突イベント」の日に由来している。

 1908年6月30日、ロシアのシベリア上空で、幅50〜60メートル(約160〜200フィート)の石質小惑星が大爆発を起こした。いわゆる「ツングースカ大爆発」である。

 この爆発の威力は凄まじく、2150平方キロメートル——なんと東京都の面積に匹敵する広さの森林が、爆風で完全に薙ぎ倒されたのだ。

恐ろしいことに、この小惑星は地球の大気圏で激しく燃え尽きた(空中爆発した)ため、地面にはクレーターすら残らなかった。もしこれがシベリアの無人の森ではなく、東京やニューヨークなど大都市の上空で起きていたらと想像すると、背筋が凍る思いである。

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Leonid Kulik, Tunguska expedition. Public Domain. Wikimedia Commons

恐竜を絶滅させた「史上最悪のバッドラック」

 もちろん、地球の歴史をさかのぼれば、もっと絶望的な衝突の記録がある。

 約6600万年前、現在のメキシコ・ユカタン半島に幅10キロメートルの巨大な岩塊が激突し、直径200キロメートルものクレーター(チクシュルーブ・クレーター)を穿った。

 この衝突は大陸規模の巨大な山火事を引き起こし、膨大な量のすすが巻き上げられて太陽の光を完全に遮断した。その結果、地球は急激な気候変動(寒冷化)に陥り、恐竜は絶滅へと追いやられたのだ。恐竜たちにとっては、これ以上ないほどの「最悪のバッドラック」だったと言える。

次の衝突はいつ? NASAの監視網と「窓を割る岩」

「そんな巨大な岩が、明日突然落ちてくることはないのか?」と不安になるかもしれないが、とりあえずは安心していい。NASAは地球に接近する小惑星(NEO)を常に監視しており、「今後100年以上の間、広範囲に壊滅的な被害をもたらすほど巨大な岩が地球に衝突する可能性は極めて低い」と発表している。

 しかし、「家ほどの大きさ」の小さな小惑星なら話は別だ。このサイズの岩は10年に一度くらいの頻度で地球に到達している。彼らは大気圏で燃え尽きながら明るい火球となり、その衝撃波(ソニックブーム)は近くの建物の窓ガラスを粉砕するほどの威力を持っている。2013年のロシア・チェリャビンスク隕石落下事件がまさにこれである。

「ミスター・スポック」と「約10京円」の星

 少し不気味な話が続いたので、最後はロマンのある話をしよう。

 宇宙には現在、約160万個以上の小惑星がカタログ化されている。これらの小惑星には発見者が名前をつけることができるが、国際天文学連合(IAU)は「ペットの名前をつけることは強く推奨しない」というルールを定めている。

 しかし1971年、天文学者のジェームズ・B・ギブソンは、そんなルールをガン無視して、自分が発見した小惑星に「2309 Mr Spock」と名付けた。もちろん、あの『スタートレック』のキャラクター……ではなく、彼が飼っていた愛猫の名前である。

 そして、小惑星には信じられないほどの「富」が眠っている。

 火星と木星の間にある金属小惑星「16プシケ(Psyche)」には、鉄やニッケルなどの貴金属が大量に含まれており、その価値はなんと約700垓ドル(約10京円)とも言われている。もしこの小惑星を地球に持ち帰って山分けすることができれば、地球上の全員が「数兆円規模の超大富豪」になれる計算だ。

 宇宙から降ってくるのは、森を吹き飛ばす爆弾か、それとも全人類を大富豪にする黄金の岩か。次に夜空で流れ星を見つけたときは、少しだけ欲深く祈ってみるのも悪くないかもしれない。

参考:Daily Star、ほか

TOCANA編集部

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