発覚はわずか数日前……小惑星「2026 JH2」が地球にニアミス! まだ1万5000個の「シティ・キラー」が未発見の事実

宇宙のスケールで言えば、「間一髪」とはまさにこのことだろう。日本時間で5月19日(火)の早朝、一つの都市を丸ごと吹き飛ばすほどの威力を持った巨大な小惑星が、地球のすぐそばをかすめ飛んでいく。
天文学者たちによれば、その小惑星「2026 JH2」は、地球から約9万キロメートルという距離を通過する予定だ。9万キロと聞くと遠く感じるかもしれないが、これは地球から月までの距離のわずか4分の1にすぎない。専門家が「衝突せずに通り過ぎる距離としては、限界に近いほどのニアミスだ」と肝を冷やすレベルの近さである。
大型バス3台分の巨岩がもたらす「都市壊滅」の威力
この小惑星の直径は、推定で16メートルから最大35メートル(大型観光バスの1〜3台分)とされている。現在、地球に対して秒速約8キロという猛烈なスピードで接近中だ。
英セントラル・ランカシャー大学のマーク・ノリス氏は、科学誌『New Scientist』の取材に対し、「もしこれが地球に直撃した場合、ひとつの都市を非常に効率的に壊滅させることができる代物です」と警告している。
その威力を測る上で最も分かりやすい例が、2013年にロシアのチェリャビンスク州上空で爆発した隕石だろう。あの時、上空で爆発した隕石の大きさは約18メートルだったが、その威力は広島に落とされた原爆の約30倍に達した。上空45キロメートルでの爆発にもかかわらず、熱線によって多くの人が火傷や網膜の損傷を負い、約1500人が負傷、3600棟以上の家屋が損壊したのだ。
今回接近している「2026 JH2」は、最大でチェリャビンスク隕石の2倍近いサイズ(35メートル)になる可能性もある。もしこれが人口密集地の上空で爆発、あるいは直撃すれば、被害はあの時の比ではない。まさに「シティ・キラー(都市殺し)」と呼ばれるにふさわしい破壊力だ。
発見されたのは「つい数日前」という恐怖
幸いなことに、天文学者たちの正確な軌道計算により、この「2026 JH2」が少なくとも今後100年間は地球に衝突する可能性はないとシミュレーションされている。今回はあくまで「ニアミス」で済むのだ。
だが、ここで背筋が凍る事実がある。これほど巨大で、地球のすぐ近くを通過する小惑星であるにもかかわらず、天文学者たちがその存在を特定できたのは「つい数日前」のことだったのだ。
もし軌道計算の結果が「地球直撃コース」だったとしても、数日前に発覚したのでは、市民を避難させることすら間に合わないかもしれない。

まだ1万5000個の「シティ・キラー」が見つかっていない
実際、地球防衛の最前線に立つNASAの専門家たちも、現状の監視体制が完璧ではないことを認めている。
NASAの地球近傍天体(NEO)探査の責任者であるケリー・ファスト博士は今年初め、「都市を壊滅させる規模(直径140メートル以上)の小惑星が、まだ約1万5000個も未発見のまま地球の近くを漂っている」と明かした。これらが直撃しても地球全体が滅亡するわけではないが、直撃した地域や国は再起不能なダメージを受けることになる。
「隕石が向かってくるなら、ミサイルで迎撃すればいい」と映画『アルマゲドン』のような展開を想像する人もいるだろう。たしかにNASAは2022年、「DARTミッション」で宇宙船を小惑星に激突させ、その軌道を逸らす実験に見事成功している。
しかし、このミッションを主導したナンシー・シャボット博士はこう釘を刺す。「あれは素晴らしい実証実験でしたが、もし明日、地球に向かってくる小惑星が見つかっても、すぐに出撃できる『予備の迎撃宇宙船』は一機も用意されていません」
来週、私たちの頭上を「都市殺し」の巨岩が静かに通り過ぎていく。肉眼では見えないが、暗い空の下ならアマチュア用の天体望遠鏡で観測できるかもしれないという。次にやってくる岩が「ニアミス」で済む保証はどこにもない。宇宙の脅威に対して、私たち人類はまだ丸腰のままなのだ。
参考:Daily Mail、ほか
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2024.10.02 20:00心霊発覚はわずか数日前……小惑星「2026 JH2」が地球にニアミス! まだ1万5000個の「シティ・キラー」が未発見の事実のページです。ニアミス、小惑星、小惑星衝突などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで