>  > 各国で止まらない知能指数低下の謎

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 歴史上に燦然と輝く“知の巨人”はひとまず置いておくにしても、社会全体を考えれば我々は過去の人間よりも現在の人間のほうが平均の知能が高いはずだと考えているのではないだろうか。確かについこの前までは……と、今後は過去形で語らなければならないかもしれないという、ちょっと驚かされるニュースが話題を集めている。


■江戸時代よりも人間の知能が低下

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Huffington Post」の記事より

 アムステルダム大学の心理学者、ジャン・テ・ナイジェヌス教授が昨年に発表した論文は世の「進歩的」な人々に大きなショックを与えるものであった。ナイジェヌス教授の研究によれば、現代人はヴィクトリア朝の時代よりも知能指数が14ポイント低下しているというのだ。

 イギリスでヴィクトリア女王が在位したのは1837年から1901年で、日本でいえば江戸時代後期から明治時代後期である。日本が最初にイギリスとの国交をはじめた時代でもある。20世紀の半ばから今日まで特に日本では相次ぐ先端技術の開発があり、近年ではIT分野を中心にめざましいテクノロジーの進化を遂げているにも関わらず我々の知能が下がっているという話は、まさに晴天の霹靂ではないだろうか。

 この知能低下を招いた大きな理由のひとつとして、ナイジェヌス教授は現代に近づけば近づくほど、聡明な女性の生涯出産数が下がる傾向にあることを指摘している。つまり聡明な母親のもとで育てられる子供が減っていることが、社会全体の知能指数を下げていると考えられているのだ。

 また、ナイジェヌス教授が行った別の研究では、イギリスで1980年と2008年に14歳の知的優秀な生徒を対象にして行われた反応時間(リアクションタイム)のテストを調査分析している。指示されたボタンを素早く押すなどの人間の反応時間は、頭の回転の速さや、機転を利かせる能力に深く関係しているということだが、2008年の14歳は、26年前の14歳よりも鈍くなっているという、これもまた残念な調査結果が出ている。

 追い撃ちをかけるように、ベルギーにあるブリュッセル自由大学のマイケル・ウッドレイ氏の研究でも、人間の反応時間が昔に比べて遅くなってきているという、同じような研究結果が発表されている。


■各国で止まらない知能低下

 これまでの通説では、先進国の国民の知能指数は上がり続けるという「フリン効果」説が主流であった。ニュージーランド、オタゴ大学のジェームズ・フリンが唱えたこの「フリン効果」とは、先進国の知能の向上は改善された栄養状態、生活環境、教育という社会インフラの向上に比例しているとする説である。

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