「7つの丘の町は崩壊し、恐るべき審判が人々に下る」聖マラキの予言が示すローマ崩壊
■庶民派教皇フランシスコ誕生
前教皇ベネディクト16世が、約600年ぶりの生前退位を決め、世界を驚かせたのは、2013年のことだ。その後、115人の枢機卿によるコンクラーベ(教皇選挙)で選ばれた新教皇は、ホルヘ・マリオ・ベルゴリオであった。
南米のイエズス会で初めて教皇となった彼は、中世のアッシジの聖フランシスコにちなんで「フランシスコ」と名乗りはじめる。
聖フランシスコとは、中世ヨーロッパ、清貧を貫き貧者を救った聖人である。医学が発達していない当時、さまざまな病気が蔓延していたが、とくにらい病は「神罰を受けた不治の病」として恐れられていた。そのため、らい病患者は人々から見放され、悲惨な生活を送っていた。
聖フランシスコは、腐り行く肉体から、腐臭漂うらい病の人々のもとを訪れ、腫れ上がりぐずぐずに崩れた顔や手足を持つらい病の人々に物を施し、病に犯された患部に接吻した。まさに、地を這う人々の救いに生涯を捧げたのである。
その聖フランシスコの生涯をなぞるかのように、教皇フランシスコも清貧に徹している。彼は住居として、バチカン宮殿内の豪華な公邸ではなく、近くにある寝室が2部屋しかない小さな住まいを選んだ。安物の2,000円以下の腕時計をして、160万円の小さな大衆車を乗り、時には地下鉄も利用する。また77歳の誕生日の晩餐会には、ホームレスたちを呼び寄せ共に祝った。彼の徹底した庶民派気質は、アルゼンチンの労働者階級出身から由来するところもあるだろう。
こんなにも人気がある教皇フランシスコには、ある不気味な予言がささやかれているのはご存知だろうか? その予言とは、「マラキの予言」である。
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