STAP細胞は3千年前にあった? インドの歴史教育がブッ飛び過ぎ!(グジャラート州)

 歴史認識や解釈をめぐる「教科書問題」を抱える国は、我が国を含め決して少なくない。国家間での歴史認識の違いが議論されることもあれば、教科書検定をめぐって国内で論争になることもある複雑な問題である。しかし、インド西部のグジャラート州で、小学校の生徒たちに配布されている歴史図書がなにやら凄い(!?)内容になっているということで、いま注目を集めている。


■執筆者の“想い”が詰まった学校配布図書

STAP細胞は3千年前にあった? インドの歴史教育がブッ飛び過ぎ!(グジャラート州)の画像1Daily Mail」の記事より

 インドの歴史的英雄、マハトマ・ガンディーはこのグジャラート州の出身ということだが、“本書”によれば没年は1948年10月30日(実際は1948年1月30日)と記され、この1948年には日本の広島に原爆が投下され(実際は1945年)、インド・パキスタン分離独立もこの年に起きた出来事になっているという(実際は1947年)。

 この8冊からなる学校配布図書を執筆・編纂したのは、インド教育界の重鎮、ディナナス・バトラ氏である。本書は、インドにおいて古来から伝わるヒンドゥー教の教えを広めることを目的に出版されたが、インドの国定歴史教科書が西洋の歴史に色濃い影響を受け過ぎていることに対する異議でもあるという。

 バトラ氏が手がけたこの図書はあくまでも“参考書”であり、生徒にも読書が義務づけられていないということだが、教育カリキュラムの近代化を疑問視し続けるバトラ氏の“想い”がたっぷりと詰まった本のようである。


■インドでは数千年前から幹細胞技術があった!?

 ではそのバトラ氏の“想い”とは何か。それは古代インドのヒンドゥー教の聖典『マハーバーラタ』や『リグ・ヴェーダ』などをはじめとする、紀元前1000年頃から紀元前500年頃の“ヴェーダ(宗教文書の総称)の時代”への回帰であるようだ。

 バトラ氏自身が執筆した本書の一部には、次のような驚くべき記述があるという。

「アメリカは幹細胞研究の新発明で手柄を立てたいと考えていたが、一足先にインドのマタプカ博士によって身体再生医療技術の特許が取られたのだ。しかしこれで驚いてはいけない。この技術は新たに発明されたものではないのだ。マタプカ博士は『マハーバーラタ』から着想を得てこれを再現しただけであり、インドでは数千年前から幹細胞技術があるのだ」
※筆者注:マタプカ博士(Dr. Balkrishna Ganpat Matapurkar)は実在の人物なのか調べたものの今のところ不明である。

 2012年にノーベル生理学賞に輝いた山中教授のiPS細胞をはじめ、現在はSTAP細胞の存在の有無が取り沙汰されていたりと、何かと賑やかな幹細胞にまつわる研究であるが、インドには数千年前から幹細胞技術があったというのだ。その根拠は古代インドの神話的叙事詩『マハーバーラタ』にあるという。

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